...「貴樣はすべる時屹度人の居ない所ですべるぞ」と云ふ聲が心の奧でした...
有島武郎 「半日」
...屹度外見(みえ)を憚(はばか)らずに何か詩的な立廻を始めたに違ひない...
石川啄木 「葬列」
...屹度あの時の事を詳しく思ひ出してるのだと靜子に思はせた...
石川啄木 「鳥影」
...さうでせうね私は屹度さうなんだと云ひますのにね...
伊藤野枝 「嘘言と云ふことに就いての追想」
...以後は屹度(きつと)慎んだがよからう...
薄田泣菫 「茶話」
...『屹度(きつと)返却(かへ)します、屹度(きつと)...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...男を知ったのもその人が屹度初めだろう?」「えゝ...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...あなたも屹度おなおししてみせます...
豊島与志雄 「好意」
...屹度癒ってみせる...
豊島与志雄 「二つの途」
...けれどもそれもすぐに忘れてしまうわ、屹度...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...私(わし)が屹度(きつと)改心(かいしん)さして見せるから...
永井荷風 「すみだ川」
...余は毎日辨當が濟めば屹度そこに横臥する...
長塚節 「旅の日記」
...光子さん達はいゝ気になつて手を打つて喜ぶ――物語もこゝで切断! 皆さんも屹度この私を冷笑するに違ひありません...
牧野信一 「青白き公園」
...屹度幾晩も続けるだらうと思つたが...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...耳を澄ますと屹度どこからか伸びやかな何かの仕事の歌が聞えて来るやうな日である――「屹度何処かから井戸掘りの声が聞えて来ましたね...
牧野信一 「毒気」
...『玉(たま)(猫(ねこ)の名(な))が屹度(きつと)今夜(こんや)私(わたし)を探(さが)してよ!皆(みンな)が夕飯(ゆうはん)時分(じぶん)に牛乳皿(ぎうにうざら)を出(だ)してやるのを憶(おぼ)えてゝくれゝば可(い)いが...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...『若(も)し此(この)菓子(くわし)を一(ひと)つ食(た)べたなら屹度(きつと)私(わたし)の大(おほ)きさが變(かは)つて來(く)るに違(ちが)ひない...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...屹度(きつと)また...
若杉鳥子 「彼女こゝに眠る」
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