...旗桜の名所のある山越の捷(しょうけい)は...
泉鏡花 「遺稿」
......
板倉勝宣 「山と雪の日記」
...げにこそ思へ、「時」の山、山越えいでて、さすかたや、「命」の里に、もとほりしなが足音もきのふかな...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...睡(ねむ)いやうな御咏歌(ごえいか)の節(ふし)が山越(やまごし)に響いて...
薄田泣菫 「茸の香」
...・墓がならんでそこまで波がおしよせていざり火ちら/\して旅はやるせないやるせない夢のうちから鐘が鳴りだした朽ちてまいにち綻びる旅の法衣だ眼がさめたら小さくなつて寝ころんでゐた覗いてる豚の顔にも秋風・けふのべんたうも草のうへにて波の音しぐれて暗し食べてゐるおべんたうもしぐれて朝寒夜寒物みななつかししぐるゝやみんな濡れてゐるさんざしぐれの山越えてまた山ずゐぶん降つた...
種田山頭火 「行乞記」
...こゝから第十六番への山越は□□□にない難路だつた...
種田山頭火 「行乞記」
...この向うの山越せや...
田山花袋 「歸國」
...山越えの弥陀像そのまま...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...それから山越(やまごし)に伊東の方へ下りようと云いました...
夏目漱石 「行人」
...こんな動物といっしょに夜山越(やまごえ)をしたとすると...
夏目漱石 「坑夫」
...そこから一と山越えて一里余りを歩けばいい...
柳宗悦 「陸中雑記」
...従って山越に便なる箇所である...
柳田國男 「地名の研究」
...「山越」の店でおじぎをした幼ない日のこと...
山本周五郎 「初蕾」
...山越えに行く足なみ...
横光利一 「夜の靴」
...ふつうの旅人も大事をとる山越えに...
吉川英治 「江戸三国志」
...しばしお身おまかせ願わしゅう存じまする」「…………」「――これより山越えで南へ五...
吉川英治 「私本太平記」
...はや倍加したわけにござりまする」「ちと、ふえすぎたな」「なんで多すぎるということがございましょうや」「したが、兵庫氷上(ひょうごひかみ)の高山寺(こうせんじ)に拠(よ)っていた一派の宮方武士などは、ついにこれへは参加せず、山越えにて、鞍馬方面へ移り去ったと聞くではないか」「さようで――」と、吉良は恐縮していった...
吉川英治 「私本太平記」
...小夜(さよ)の中山越えにかかった日である...
吉川英治 「私本太平記」
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