...萩がちつたり虫がないたり峠くだればゆふべの牛が鳴いてゐる・夕立晴れるより山蟹のきてあそぶかな長屋あかるく灯して疳高いレコードの唄アンテナがあつて糸瓜がぶらさがつて鉄道工事長屋で九月十五日降りさうなが...
種田山頭火 「行乞記」
...ウソもカネも多いだらう!小郡駅待合室汽車がいつたりきたりぢつとしてゐない子の暑いこと・ふるさとの或る日は山蟹とあそぶこともして飲めるだけ飲んでふるさと・酔うてふるさとで覚めてふるさとで・ふるさとや茄子も胡瓜も茗荷もトマトも・急行はとまりません日まはりの花がある駅・風は海から冷たい飲みものをなかに七月二十八日晴れて暑い...
種田山頭火 「其中日記」
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種田山頭火 「草木塔」
...我とともに山蟹(やまがに)と雁(かり)とを食(くら)え...
横光利一 「日輪」
...奴国の山蟹は赤い卵を胎(はら)んでいる...
横光利一 「日輪」
...山蟹の卵は爾の腹から我の強き男子(おのこ)を産ますであろう...
横光利一 「日輪」
...山蟹(やまがに)と...
横光利一 「日輪」
...彼は焦燥しながら鶴(つる)と鶏(にわとり)と山蟹(やまがに)の卵を食べ続けるかたわら...
横光利一 「日輪」
...あの強そうな赤い山蟹(やまがに)まで...
吉川英治 「神州天馬侠」
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