...山犬(やまいぬ)ならまだしもでございます……そんな人(ひと)……氣味(きみ)の惡(わる)い...
泉鏡太郎 「艶書」
...「ドール」といふ山犬の一種だ...
内田魯庵 「犬物語」
...やがて血みどろの山犬は...
江戸川乱歩 「鬼」
...山犬共が生きている人間を喰い殺すなんて...
江戸川乱歩 「鬼」
...時時牛が山犬に食はれた噂をききます...
江南文三 「相川おけさ」
...山犬のような口をして...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...『また山犬が來たナ...
新渡戸稻造 「教育の目的」
...こんなどこの山犬とも知れない不潔そうな女が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お化けか、山犬か、それとも――」「辻斬ですよ、親分...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二人の他にも、役人の眼を怖れて洞窟に逃げ込む連中には、やはり、猪とか、山犬とか、荒熊とか、モモンガアとか、蝮とか、禿鷹とかいふやうな動物の名で称ばれてゐる、それはもうたしかに土人と云ふより他に見様のない人物が居たが、僕は屡々彼等と共に酒盃を挙げたり、村里に繰り込んで彼等の鞘当喧嘩の仲裁をしたり、また、山小屋の囲炉裡の傍らで開帳される博打の車座に加はつて、勝利を得たこともあるが、一度だつて危害を加へられたこともなかつたし、また僕の見たところに依ると、寧ろ彼等は独特の人情に厚かつた...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...「あの男ばかりが――」と僕は馬上のミツキイを指差して山犬の伝に訊ねた...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...「なにをするんだよこの山犬あ」あさ子がとび出して来て...
山本周五郎 「青べか物語」
...二吠えかかった山犬の群(むれ)は...
吉川英治 「剣難女難」
...山犬ども」ふたりが...
吉川英治 「新書太閤記」
...山犬のような声して呼んだものがある...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...「うわッ!」いきなり山犬でも吠えたような声を出して...
吉川英治 「宮本武蔵」
...山犬の群れから救ってやったのに...
吉川英治 「宮本武蔵」
...まだ山犬の性が多分に脱化しきれない――野獣から家畜への過渡期にあるのと同様な――山侍の一人だった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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