...対岸にそそりたった山やまの緑をひたしていた...
田中貢太郎 「藤の瓔珞」
...その雷の響が凄じく附近の山やまに木魂を返した...
田中貢太郎 「不動像の行方」
...霧を帯にした山やま...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...夏が過ぎればすぐ冬になるならいの山国の湖のなかにただひとつ浮いて出たようなこの島をめがけて周囲の山やまからおしよせてくる寒さをこの都人に防いでくれるほどの用にも立たない...
中勘助 「島守」
...山やまがありったけの風を吹きつくしたかのようにけさは静かである...
中勘助 「島守」
...飯綱の山やまをつつむ恐しい雲のかなたに秋の日のうすれて落ちてゆくのをみればさすがにわりない里恋しさをおぼえる...
中勘助 「島守」
...草のうえに横になってうっとり眺めてると山やまの嶺に雲が自らに湧いてまた自らにきえてゆく...
中勘助 「島守」
...山やまは雲の帳(とばり)をかかげ...
中勘助 「島守」
...山やまは寒そうな雲に埋もれて雪の色さえみえない...
中勘助 「島守」
...丹沢の山やまは雪にとざされますが...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...日蓮宗のお寺で名高い清澄(きよすみ)山やまた風光のよい鹿野(かのう)山に建具(たてぐ)を職とする者が集っていて...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...山やまの姿も千曲川のながれもなつかしく...
山本周五郎 「日本婦道記」
...冬になると城下町の三方にみえる山やまは重たげに鼠色の雲を冠り...
山本周五郎 「日本婦道記」
...平野のかなたには黒川郡の山やまや...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...近い山やまの雪が溶けてからも...
山本周五郎 「山彦乙女」
...その山やまのうちひときわ高く...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
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