...見ると光明寺裏の山の端(は)に...
有島武郎 「或る女」
...朝日が山の端を離れたのである...
石川啄木 「葬列」
...山の端(は)はなれた許りの大滿月位な...
石川啄木 「葬列」
...山の端(は)の岬の形...
泉鏡花 「霰ふる」
...山の端(は)の月の光とも思って...
泉鏡花 「婦系図」
...山の端から姿を消しさった...
海野十三 「蠅男」
...山の端(は)を上った日光が...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...・春寒い鼠のいたづらのあと・春がしける日のなにもかも雑炊にしてすする・たたきだされて雨はれる百合の芽である・春時化のせせらぎがきこえだした・林も水があふれる木の芽土のしじまの芽ぶいてきた雑草草萠えるあちらからくる女がめくら籠りをれば風音の煤がふる暮れるまへの藪風の水仙の白さどこかで家が建つだいぶ日が長うなつた・やつと山の端の三日月さん追加一句春時化(シケ)...
種田山頭火 「其中日記」
...もう午後四時過ぎの日影が山の端に低くなつてゐるのにも拘はらず...
田山録弥 「草道」
...太陽が西の山の端に沈んで...
豊島与志雄 「土地」
...西の山の端に没した太陽の残照が湖面に流れることがあった...
豊島与志雄 「山吹の花」
...ああげにたへがたくもみじめなる私の過去よながいながい孤獨の影よいまこの竝木ある冬の日の街路をこえてわたしは遠い白日の墓場をながめるゆうべの夢のほのかなる名殘をかぎてさびしいありあけの山の端をみる...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...――向うの山の端に...
堀辰雄 「雪の上の足跡」
...やがて影薄き新月山の端より窺い出づれば...
宮崎湖処子 「空屋」
...海を見る磯山の端に茂っていて...
柳田国男 「雪国の春」
...薪山の端の笹藪(ささやぶ)のところまでおりた...
山本周五郎 「風流太平記」
...山の端の明るみが一層冴えせまって眼に映った...
横光利一 「旅愁」
...暮れた入江の丁度眞向う、山の端の空が、半圓形を描いてうす赤く染つて見えた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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