...五六人という群れになって北山おろしの木枯らしに吹かれながら軒並みをたずねて玄関をおとずれ...
寺田寅彦 「自由画稿」
...雪より白きたれぎぬを狹山おろしに拂はして岸にたゝずむかれやたそ巫山洛川いにしへのおもわを見する乙女子は浮世の人か神の子か...
土井晩翠 「天地有情」
...胆吹山おろしだけが...
中里介山 「大菩薩峠」
...『吹くや後の山おろし関路の鳥も声々に』とあつて...
野口米次郎 「能楽論」
...ほの/\と有明の月の月影は紅葉吹きおろす山おろしの風 (信明)これも客觀的の歌にてけしきも淋しく艶なるに語を疊みかけて調子取りたる處いとめづらかに覺え候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...岡の邊の里のあるしを尋ぬれは人は答へす山おろしの風 (慈圓)趣味ありて句法もしつかりと致し居候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...ほのぼのと有明の月の月影に紅葉吹きおろす山おろしの風(信明(のぶあき))これも客観的の歌にて...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...岡の辺(べ)の里のあるじを尋ぬれば人は答へず山おろしの風(慈円(じえん))趣味ありて句法もしつかりと致しをり候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...岡の辺(べ)の里のあるじを尋ぬれば人は答へず山おろしの風 (慈円(じえん))趣味ありて句法もしっかりと致し居候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...法華(ほっけ)の三昧(ざんまい)を行なう堂の尊い懺法(せんぽう)の声が山おろしの音に混じり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一方では凄(すご)いほどに山おろしが松の梢(こずえ)を鳴らしていたりなどして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...山おろしが烈(はげ)しくなり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...山おろしに木の葉も峰の葛(くず)の葉も争って立てる音の中から...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...山おろしに堪へぬ木の葉の露よりもあやなく脆(もろ)きわが涙かな村の者を驚かせないために随身に人払いの声も立てさせないのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...松風の音も荒かった山おろしに比べれば穏やかでよい住居(すまい)としているようには今夜は思われずに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大老人のあずま琴で興味のしらけてしまった席から中将の帰って行く時も山おろしが吹いていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...垣根に吹き込む山おろし...
山田美妙 「武蔵野」
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與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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