...筑波の市街は、山腹、即ち蝦蟇の口の上に在りて、層々鱗次す...
大町桂月 「春の筑波山」
...三四町の間に層々鱗次し...
大町桂月 「冬の榛名山」
...見ゆる限り草蓬々(ぼうぼう)たる大野原! 四周を画(かぎ)って層々たる山々が...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...吾人(ごじん)また波瀾層々のうちに立てり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...層々相接し、節々相連なり、いまだ一として特別分離の運動をなすものにあらず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...かの北狄(ほくてき)蛮人が鉄剣快馬、ローマ帝国を蹂躙(じゅうりん)しついに封建割拠の勢いを馴致(じゅんち)し、君主・臣僕の制度をなして、欧州全土に波及せしめしより以来、第十九世紀の今日に至るまで、おおよそ四、五百年の星霜を経歴し歩々一歩を転じ、層々一層を上り、知らず識らず今日に至れり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...層々とつみ重った深みを倍加する...
豊島与志雄 「真夜中から黎明まで」
...三色の雲となって層々と進軍した...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...層々として来り迫るもののようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...その向う側の山へ上(のぼ)る所は層々と樺(かば)の黄葉(きば)が段々に重なり合って...
夏目漱石 「永日小品」
...層々相連(あいつらな)って千人に千個の実世界を活現する...
夏目漱石 「虞美人草」
...その一字一句が層々(そうそう)連続すると首尾相応じ前後相照らして...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...手近の山は、層々かさなると、幾らか灰色がかって見えるその降りたての雪にすっぽり包まれている...
本庄陸男 「石狩川」
...それは層々と積まれてかたく凍結していた...
本庄陸男 「石狩川」
...これは葉が層々と密に相包んで大きな球になる品で...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...その地下の球根(植物学上でいえば鱗茎(りんけい))に多くの鱗片(りんぺん)があって層々(そうそう)と重なっているから...
牧野富太郎 「植物知識」
...層々と並び起った新世紀の...
横光利一 「欧洲紀行」
...さらに巍々(ぎぎ)たる層々の五重が設計されてあり...
吉川英治 「新書太閤記」
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