...役場にも松三郎と届けた筈だつて言ひますし……』と孝子はまた初めから帳簿を繰つて...
石川啄木 「足跡」
...それはどうしたのかはっきり判らぬがとにかく進藤巌(いわお)君が届けてくれたのだ...
高浜虚子 「子規居士と余」
...なぜかと云って、抑(そもそ)もリリーを品子の方へ渡す時に、その後どう云う待遇を受けつつあるか、ときどき塚本が庄造の代りに見舞いに行って、様子を見届けて、報告をすると云う堅い約束があったのである...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...いつも郵便で送り届けるのであるが...
谷崎潤一郎 「文房具漫談」
...こうして油絵のできて行く道筋を飽きずにおしまいまで見届けようとしているのかと思ってもみた...
寺田寅彦 「写生紀行」
...私の手紙をお届けする人が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あの晩に届けて上げればよかったものを...
中里介山 「大菩薩峠」
...あのお手紙をお届けしないうちは気が済みませんから...
中里介山 「大菩薩峠」
...お銀様とお君とがその屋敷へ送り届けられた前後には...
中里介山 「大菩薩峠」
...届け出て、住所氏名を問われるが、いかに個人的に不利、不益、不快、不満であっても、遺失物に対して相当の責任を取るべきことは、免れ難き人間の義務である...
中里介山 「大菩薩峠」
...鼻糞(はなくそ)ほどの香奠を月番の老爺に届けさせて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今日の主たる目的は殺される人間というものは直前どんな人相をしているものかそれを見届けるためであった...
久生十蘭 「黒い手帳」
...きのう『明日への精神』の出版届けかきました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...本月の末夏ぶとん届けます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...まだ祖父の頃に諸家から贈られた付け届け物の鰹節...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...警固所へも届け出のあったことであり...
吉川英治 「私本太平記」
...薬を届けてよこした...
吉川英治 「平の将門」
...見届けてきたのだ...
吉川英治 「松のや露八」
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