...十一日の錦輝館における同志の集会でも「つつしむべきは功を争うことである...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...その間で互いに相争うていたのであるが...
丘浅次郎 「人類の生存競争」
...争うて之に摸倣せんと勉めしこと...
高木敏雄 「比較神話学」
...お互に争うことを止めようじゃないか」誰も...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...すなわち貿易上の利を争うよりして戦争に従事したるものおよそ五十年に下らず」と...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...争うところはその袋入りの刀にあるらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...輸贏(ゆえい)を争うことの謂(い)いなのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...これだけは証明する必要もないくらいに炳乎(へいこ)として争うべからざる事実であります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...後に残る者の歎きも考えてみるがいい」「…………」娘は次第に気が落着いたものか争うのを思い止まると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...相場の勝負を争うことなどは遮(さえぎ)ってお止めする...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...争うことは内輪の紛擾(ふんじょう)を外部に発表する愚を招くだけでしかない...
久生十蘭 「鈴木主水」
...ロンドンで浜口担氏と料理屋に食した時、給仕人持ち来た献立書を見て、分らぬなりに予が甘麪麭(スイートブレット)とある物を注文し、いよいよ持ち来た皿を見ると、麪麭(パン)らしく見えず、蒲鉾(かまぼこ)様に円く豆腐ごとく白浄な柔らかなもの故、これは麪麭でないと叱ると、いかにも麪麭でないが貴命通り甘麪麭(スイートブレット)だと言い張り、二、三度言い争う...
南方熊楠 「十二支考」
...国王死後二人あって相続を争う...
南方熊楠 「十二支考」
...自然に逆ってまで争うとは如何なる心であるか...
柳宗悦 「民藝四十年」
...両手で十までの変化を争うという例も稀(まれ)にはあるが...
柳田国男 「こども風土記」
...――何も決してあなた方と功を争うわけではないが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...われがちに獲物(えもの)を争う猟家(りょうか)の犬みたいに...
吉川英治 「宮本武蔵」
...佐々木小次郎を相手にとって争うことはおやめなされ...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索