...本名でないと、返事が届かない...
梅崎春生 「幻化」
...暫くでもあの青年の手の届かない土地に置く方が安全と思う...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ふたりは手の届かないところまで行ってしまっていた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...手入れの届かない髯(ひげ)を絶えず手でしごいていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...日本から手紙の届かない先に細君がちゃんと亭主の所へ行っているんだ」「行ってるとは?」「逢(あ)いに行ってるんだ」「どうして?」「どうしてって...
夏目漱石 「琴のそら音」
...足は床に届かない...
夏目漱石 「三四郎」
...番頭さんはお店が忙しくて奥へは目が届かないだろうし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こちらの指図の届かない一つ一つの仕事にも...
羽仁もと子 「女中訓」
...それは自分の手の届かないものに対する明(あきら)かなる羨望(せんぼう)であった...
水上滝太郎 「遺産」
...本がどうして順よく届かないか私には想像も出来ない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...燭台の光がそこまではよく届かないので...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...警視庁の手の届かない遠い処へ飛ぶつもりでいるのだから万に一つも捕まる心配はない...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...それも炉間にぶら下ったまま光は私らの部屋までは届かない...
横光利一 「夜の靴」
...平生邦人の客が少ないので設備は行届かないが...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...明りの届かない部屋の隅に...
吉川英治 「江戸三国志」
...三度とも切ッ先は届かない...
吉川英治 「三国志」
...叡山という手の届かない巣にたてこもって...
吉川英治 「私本太平記」
...こいつは手の届かないところにいる...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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