...南極海は世界一寒い海...
...三一寒い明治三十五年の正月が来て...
有島武郎 「或る女」
...遙か北方の一寒村で...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...彼の南洲をして一寒僧と相抱きて海に投ぜしめしは是れに非ずや...
石川三四郎 「浪」
...山中に一寒村をなす...
大町桂月 「冬の榛名山」
...百軒足らずの一寒村に過ぎなかつた...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...昨日は寒かつたが今日は温かい、一寒一温、それが取りも直さず人生そのものだ...
種田山頭火 「行乞記」
...英国北部ノ一寒村タルくろすぴーヨリ逃レテ和蘭(オランダ)ノあむすてるだむニ到リ...
中里介山 「大菩薩峠」
...私は北国の一寒村に生れた...
西田幾多郎 「或教授の退職の辞」
...ポーランドの首府ワルシャワ郊外の一寒村に生まれた...
野村胡堂 「楽聖物語」
...今(いま)こそ一寒(いつかん)書生(しよせい)の名(な)もなけれど...
樋口一葉 「曉月夜」
...北獨逸の一寒村ヴォルプスヴェデから...
堀辰雄 「日時計の天使」
...墺太利アドリア海沿岸の一寒村にありしドゥイノ古城に逗留す...
堀辰雄 「リルケ年譜」
...第一寒くてやり切れないのだが...
牧野信一 「鏡地獄」
...頑愚痴迂なる一寒性...
正岡子規 「読書弁」
...このホオエンダムのごとき蒙昧僻遠(もうまいへきえん)の一寒村において...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...村の街道の赭土に深くきざみつけられた轍のあとまで眼と心にしみついている東北の一寒村の人々の生活の感銘から...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第一巻)」
...日向の南のはずれ大隅と隣接する一寒村に我々を置き去りにし...
矢田津世子 「旅役者の妻より」
...県(たくけん)の一寒村から身を起して今日に至るまでも...
吉川英治 「三国志」
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