...屈託のない日を暮してゐた...
芥川龍之介 「庭」
...その屈託のない行書の文字の跡を昧爽の夏の空気の中にぼんやりと見た印象は...
安倍能成 「初旅の残像」
...屈託のない調子であった...
江戸川乱歩 「影男」
...屈託のない微笑に和らげて...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...たちまち屈託のない...
中村地平 「南方郵信」
...屈託のない話をするのがすきだった...
野村胡堂 「胡堂百話」
...腑(ふ)に落ちないと思った事とか――」「ありませんよ」「何かの証拠を握るとか――」「なんにも握りゃしませんよ」ガラッ八はあまりにも屈託のない顔です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...銭形の親分さん」お舟は屈託のない様子で迎えました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...生れつき屈託のないたちだから...
久生十蘭 「キャラコさん」
...六の青年が屈託のないようすで現われて来た...
久生十蘭 「キャラコさん」
...腹をたてれば怒るといった屈託のない性質だった...
久生十蘭 「無月物語」
...悠々として屈託のない有様が見え見えで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...屈託のない女給たちの笑声に...
松本泰 「宝石の序曲」
...今夜はこちらで泊まるといって若々しい屈託のない話をしながら寝てしまった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...屈託のない表情で女は周囲に目を向けなかった...
山川方夫 「その一年」
...元来屈託のない平馬は...
夢野久作 「斬られたさに」
...絶えず露出している尾っ端には気附かぬ屈託のない...
横光利一 「旅愁」
...そして眠ることになると実に屈託のない鼾声(いびき)であった...
吉川英治 「新書太閤記」
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