...同じ家に居ながらも...
石川啄木 「鳥影」
...新教を奉じて居ながらも...
石川啄木 「病院の窓」
...引金をグッと引けば、往来に居ながら、遥か向うの戸口まで、郵便物が射出(いだ)されて飛んでゆくのです...
海野十三 「発明小僧」
...居ながらほととぎすが聞かれるものなら...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...常にその病苦と闘つて居ながら少しもその病苦を人に訴へない人である...
高浜虚子 「川端茅舎句集」
...居ながらにしていつの間にか犯罪者となったのである...
戸坂潤 「社会時評」
...居ながらにして心的境遇を一変する方法もあろう...
新渡戸稲造 「自警録」
...彼れほど利く手を持つて居ながら何故つまらない其樣な事を始めたのか...
樋口一葉 「わかれ道」
...居ながらにして紐育(ヌウ・ヨルク)の歓楽境に遊ぶ思いが出来ようというのだからこれぐらいの人気が湧くのも無理はないが...
久生十蘭 「魔都」
...危んで居ながらも口をさしいれる隙を見出さなかつた...
平出修 「瘢痕」
...畢竟(ひっきょう)私が大阪に居る間(あいだ)は同窓生と共に江戸の学者を見下(みく)だして取るに足らないものだと斯(こ)う思うて居ながらも...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...夫れを衣食して居ながら...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...心窃(ひそか)に之(これ)を愍笑(びんしょう)して居ながら...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...就中(なかんずく)私がマンザラの馬鹿でもなく政治の事も随分(ずいぶん)知て居ながら...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...物外に瓢然(ひょうぜん)として居ながら心中無限の不平を抱いて居るに違(ちが)いない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...それはごくほんの一寸の出来心で世間知らずの娘が一寸したことで死にたい死にたいと云って居ながら死なないで居ると同じな事でやっぱりそれを実行するほどすんだ頭をもって居なかった...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...名鳥を求めて彼に贈れば、他愛なく欣(よろこ)ぶことを知っているので、都の公卿(くげ)からも、贅美(ぜいび)な鳥籠と名禽は、居ながらに、屋形のうちの彼の住居(すまい)の坪には集まった...
吉川英治 「新書太閤記」
...居ながら戦場にある思いのするまで――主君信長をして安心させていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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