...君がムキになるのも尤もだ...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...現時尤も必要を感ずるは...
イー、エー、ゴルドン 高楠順次郎訳 「弘法大師と景教との關係」
...其の時医師が私の顔色を見て其の座を外したのも尤もであつた...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...尤も種類によっては雄の足を脱離しなくってその代り雄は六本の足で相手を押さえ二本の足を外套膜の中に挿し込む...
寺田寅彦 「話の種」
...それは云わば一つの――尤もカルヴィニズム運動などに較べるべくもなく小規模ではあるが――資本主義の精神だったのである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...何かの意味に於て超個人的な意識(尤も哲学者の云うかの純粋意識や先験的意識のことではない)...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...尤もリッケルトの個別は単に別個のものを意味するのではなくして実は個性あるものを意味するのであったのに...
戸坂潤 「科学方法論」
...科学の尤もらしさを保証するという点で...
戸坂潤 「科学論」
...尤も広田首相が排撃を声明した自由主義なるものがなにを意味するのか...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...尤も之はジードだけの現象ではない...
戸坂潤 「読書法」
...大勢の画家たちが我勝ちにと画(えが)いたのも尤もなことでした...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...尤も丹波の隣国の丹後は細川幽斎の領分であったためか...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...尤もここには私の思い出が一つある...
直木三十五 「大阪を歩く」
...尤も持つて居た筈の三十兩は財布に入れたまゝ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一本立ちの御用聞の八五郎兄哥も身につけたことはあるめえ」「口惜(くや)しいがその通りで」「尤も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夜な/\通つた心持はわからないではない――尤もこれは皆んな俺の當て推量だよ」忍術一その翌る日...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤も俺は両方考へてゐる...
牧野信一 「父を売る子」
...而して其尤も莫逆(ばくぎやく)なるは即ち篠崎承弼の如きあり...
山路愛山 「頼襄を論ず」
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