...尤も身ぶりはしなかつた訣ではない...
芥川龍之介 「河童」
...尤もあの前後に生れ合わせていて...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...尤も戸外と云つても唯庭をあちらから見たり此方から見たり...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...却って最も尤もらしく見え...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...尤も、新奇とは通常でないことであるから、ニュースが日常性――通常性――に対応することは不当ではないかと云われるかも知れない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...尤も世間で漫然と考えている廃娼運動は...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...尤もそんな穿ち方は大切な問題ではないので...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...尤も本質の変化を診断するには...
戸坂潤 「社大党はファッショ化したか?」
...尤も、かゝる時代は過渡期なれば、當時の肖像中にも唐以來相傳の手法によりしものもあり、又新しき手法にて畫きしものもあるは當然の事なるが、新しき手法は即ち最も時代の特色を發揮せるものとして注意すべく、その時代の代表者ともいふべきは藤原隆信なり...
内藤湖南 「日本の肖像畫と鎌倉時代」
...尤も私は船嫌いなのでこの航路の横潮にはいつも閉口するのであるから...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...尤も誰でも熾んに考へた直ぐ後体感的な気持になれるものではない...
中原中也 「高橋新吉論」
...これは一応尤もだが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...尤もガラツ八の板前では納まりません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤もあつしの傍では...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤も瀧山さんは御存じないかもわかりませんが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤もあひるはこれからひねりに行くのですが」田阪のあひるが水門をぬけてきて畑を荒してしようがないから...
久生十蘭 「水草」
...余りぱっとなさらないの尤もです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...我生涯にて尤も悲痛を覺えさせたる二通の書状に接しぬ...
森鴎外 「舞姫」
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