...尠(すくな)くも私は現代のハイカラ姿が一番嫌いです...
上村松園 「朝顔日記の深雪と淀君」
...今にお前のお嫁さんに貰うてやろか?」と言葉尠(すく)なの父からさえも...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...一層口数が尠(すくな)い人になってしまって……余計なことを言い出して...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...嘉永の初期とちがつて尠くとも表面的には緩和されてゐた筈の「蘭書購入取次」くらゐが...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...研究上不便を感ずること尠からざるにより...
戸坂潤 「読書法」
...茶人などは其の道に達した人が尠くない...
内藤湖南 「染織に關する文獻の研究」
...大きな分量のものが尠くても...
内藤湖南 「染織に關する文獻の研究」
...これに関する著述の出版また尠(すくな)からざりき...
永井荷風 「江戸芸術論」
...奥村政信(おくむらまさのぶ)及びその門人のこれを描けるもの尠(すくな)からず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...地理よりも実は地名の文字(もんじ)から来る遊戯的興味に基(もとづ)いた処が尠(すくな)くない...
永井荷風 「日和下駄」
...おまけに、Aは今後益々その志望に於て衰耗してゆくであらうし、Bは尠くも、文学の点でだけは発展してゆくであらう...
中原中也 「心理的と個性的」
...胚芽米を使用している部隊が尠(すくな)くないことも皆本当である...
中谷宇吉郎 「兎の耳」
...尠(すくな)からず驚かされた...
夏目漱石 「永日小品」
...逆境から脱したりした人が尠なくない...
萩原朔太郎 「名前の話」
...人の眼に觸れることが尠なかつた...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
...近代西洋文學でも直接間接に印度の文學から尠からぬ影響を受けた獨逸の有名な作者シルラーの脚本にマリア...
松本文三郎 「世界に於ける印度」
...參平の家は日がくれかけると寺の詣りが尠なくなるから...
室生犀星 「めたん子傳」
...人の尠いところでは一週間も滞在すれば見知りの顔が幾くつも出来ることを考えると...
蘭郁二郎 「孤独」
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