...これには尠(すくな)からず悲観したが...
海野十三 「『地球盗難』の作者の言葉」
...桂田博士も尠(すく)なからず困った様子で何とも答えない...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...これに伴う弊(へい)はまた決して尠(すく)なからず...
大隈重信 「日支親善策如何」
...遂に其処まで入つて行かうとした人が尠なくなかつた...
田山録弥 「小説新論」
...かれは尠くとも四カ所の小学校を勤めて歩いた...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...尠(すくな)くとも時雄の孤独なる生活はこれによって破られた...
田山花袋 「蒲団」
...彼らが北斎に払ひし驚愕的称賛の辞は単に北斎一人(いちにん)のみに留(とど)まらず日本画全体に及ぼして然(しか)るべきもの尠(すくな)からず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...依田学海(よだがっかい)福地桜痴(ふくちおうち)森田思軒(もりたしけん)石橋忍月(いしばしにんげつ)岡野紫水(おかのしすい)坪内逍遥ら諸氏の名を回想するにつけても演劇改革の事業は今日(こんにち)後進の吾人(ごじん)に取りては既に演劇そのものと相並びて歴史的興味を覚えしむる処尠(すくな)しとせず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...然ルガ故ニ婢モ亦開店ノ当初ニ在リテハ浅草ノ本店ヨリ分派セラレシモノ尠シトナサヾリキ...
永井荷風 「申訳」
...その内容の充實せるに尠からず滿足を覺えたのであつた...
松村任三 「大植物圖鑑」
...毎年尠からぬ額の金を郷里へ送って父母の慰安とし...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...尠(すく)なからず官兵衛の用意にも相成った...
吉川英治 「黒田如水」
...――観音寺、箕作(みつくり)の両城は、尠なくも、一ヵ月はきっと支え得る...
吉川英治 「新書太閤記」
...また味方のうちにすら嫉視(しっし)の輩(はい)も尠なくない――いわゆる人生の嶮路(けんろ)にさしかかっている彼として――竹中半兵衛を恃(たの)むことはなおさら切実であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼も尠なからぬ神経をはたらかせていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...尠(すくな)くも...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...尠(すくな)からず...
吉川英治 「宮本武蔵」
...秋冷厳冬の期を迎えても尠(すこ)しも衰えず...
蘭郁二郎 「睡魔」
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