...しかしその晩葉子はこの少年のような心を持って肉の熟した古藤に罪を犯させて見たくってたまらなくなった...
有島武郎 「或る女」
...浮浪(ふろう)少年のような...
江戸川乱歩 「奇面城の秘密」
...浮浪少年のようなきたない服を着て...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...少年のような愛国心!日光・群集・筋肉・国旗...
谷譲次 「踊る地平線」
...不良少年のような聡慧(そうけい)さをもっていたが...
徳田秋声 「仮装人物」
...まだどっかには世なれない少年のようなあどけなさがあった...
徳永直 「白い道」
...ジプシーの少年のような色をし...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...少年のような興味を植えつけられて...
中里介山 「大菩薩峠」
...少年のような無垢の美しさをたたえていた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...青ざめた頬をほてらせひょうひょうと口笛をふいたタクトに合わせて私はぢっと朽ちた床板をふみならしながらしめっぽい円天井の破風に譜のない歌を聞き敷石にひゞく同志の調べを爽やかに身近かに感じた―――朝やけの空仰げ 勝利近づけり―――搾取なき自由の土地 戦い取らん―――われら若き兵士 プロレタリアの離れた石廊のかなたでなぜとなく私はうっとりと聞き入ったそれは恐れを知らぬ少年のような...
槇村浩 「同志下司順吉」
...日本でいう不良少年のような浮浪児を教育する「子供の家」と孤児の「子供の家」とは別になっている...
宮本百合子 「従妹への手紙」
...自分に理解のできない理由でもって怒っているオトナに対してトホウにくれている少年のような沈黙である)……宗定 なぜ返事をしない! ううん? ……なぜ返事をしないのだッ!友吉 ……はい...
三好十郎 「その人を知らず」
...ほとんど少年のような純粹なアケッパナシの悲しみを浮べながら...
三好十郎 「肌の匂い」
...少年のような若い武士は...
山川方夫 「菊」
...おとなしい少年のような感じの長身の伍長だった...
山川方夫 「その一年」
...少年のような姿である...
山本周五郎 「山彦乙女」
...海図にも載つていない水域を航海することに少年のような歓喜をおぼえ...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...少年のような血がどこかで鳴っている...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索