...明智は何かしら少しずつ悟る所があった...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...あとで少しずつ私にも気がついて来たのでございますが...
太宰治 「男女同権」
...少しずつご近所の子供さんの洋服の注文なぞも引き受けてみるようになって...
太宰治 「皮膚と心」
...意識が少しずつ回復しつつあるらしいこと...
谷崎潤一郎 「鍵」
...春琴の師匠春松検校の教授法もつとに厳格をもって聞えていたことは前述のごとくややもすれば怒罵(どば)が飛び手が伸びた教える方も盲人なら教わる方も盲人の場合が多かったので師匠に叱(しか)られたり打たれたりする度に少しずつ後ずさりをし...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...それが少しずつ髣髴(ほうふつ)とよみがえって来...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...ハネはやっぱり少しずつあがった...
田山花袋 「田舎教師」
...縁についた食べ物を猫が少しずつかじる度に...
R.W. チェンバース R.W. Chambers The Creative CAT 訳 「四風の街」
...彼がみずから気づかぬまに彼の心を少しずつ変化さした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...被(かぶ)るたんびに少しずつきしんで来るようだという...
夏目漱石 「明暗」
...飢(うえ)と疲れが少しずつ加わるにつれて...
野村胡堂 「江戸の火術」
...絶えず流れる歳月のなかに少しずつ経験が積み重なってゆく...
林芙美子 「晩菊」
...加十はその管について少しずつ歩き出す...
久生十蘭 「魔都」
...看護婦は彼女を支えていた手を少しずつ放しながら...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...少しずつ移住の賛成者も殖(ふ)えているらしく思われた...
本庄陸男 「石狩川」
...発音の少しずつの差はあるけれども...
柳田国男 「海上の道」
...少しずつ今までの仕来りを改める傾きが大きかったのではないかと思う...
柳田国男 「年中行事覚書」
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