...少々お目に懸りたい事がございます...
泉鏡花 「婦系図」
...同町内青柳某の女房が少々精神に異状を起こし...
井上円了 「おばけの正体」
...あなたは少々おどろくことでしょう」一同は正吉を連(つ)れて食堂を出た...
海野十三 「三十年後の東京」
...私はもう充分あなたを御信用申しているのです」明智がうながすと、老人はやっと要点に話を進めたが、老人の話し振りをそのまま書いたのでは、少々退屈だから、その大意丈けを左(さ)に記すことにする...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...」僕も少々癪にさわったんで...
大杉栄 「日本脱出記」
...即ち碧子虚子々などの勇将が現はれて来らるゝまでは僕も少々威張つて居た...
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...少々甘(あま)すぎるほど砂糖の入れられていたのも...
永井荷風 「草紅葉」
...もう少々遠方へ行ってみたいのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...事が少々面倒だぜ...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは少々ちがう...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...そこで自分は少々腹の中(うち)でこの飯場頭を恨(うら)んだが...
夏目漱石 「坑夫」
...馬鹿だなア、君は……」鷄介は、タオルで腰を卷いて、「この、親子二人は、少々重いな」と、私の冷えた躯を輕々と抱きあげ、湯につけた...
林芙美子 「あひびき」
...尤も僕が、やらう/\と後をひくのだが、午前七時までやり、而も少々負...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...少々業腹(ごうはら)ではあったが...
夢野久作 「少女地獄」
...少々傍道(わきみち)へ這入るようであるが...
夢野久作 「暗黒公使」
...まずは関東を相手に、一戦の上ならでは、寄りつくまい」正成のことばどおり、やがて赤坂の一塁は急速に出来上ったが、そこへたてこもり得る兵力は、一族五百少々、近郡の武士百人足らずにすぎなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...『源吾は、なかなか帰らんの』『あれも、近頃は、だいぶ浮大尽のおつきあいをしているらしいで、少々、骨が柔かになったかも知れぬ』『退屈だ』安兵衛は、横になって、『ここ一月、旅にばかり、せかせかと送っていたので、稀(たま)に、凝(じっ)としておるのは辛い気がする...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...すべてが間違いでもございませんので」「覚えがあるのか」「少々あります...
吉川英治 「源頼朝」
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