...G中尉は少々くすぐったかったらしく「そういってくれるのは有難いが...
石川欣一 「比島投降記」
...ことにリスリンを少々加えた水につけておきますと...
石川欣一 「山を思う」
...少々の事は間に合わせますから...
伊藤野枝 「出奔」
...梓(あずさ)川の右岸に沿い、数丁登って河童橋(かっぱばし)を渡り、坦道(たんどう)を一里ばかり行くと、徳合(とくごう)の小屋、左に折れ川を越えて、少々下れば、穂高仙人、嘉門次の住居、方(ほう)二間(けん)余、屋根・四壁等皆板張り、この辺の山小屋としてはかなりの作(つく)り、檐端に近き小畠の大根は、立派に出来ている、東は宮川池に注ぐ一条の清流...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...ここらあたりから少々音を上げ始めた...
梅崎春生 「八ガ岳に追いかえされる」
...少々抜けているという噂の彼は...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...少々の所でも御訴へ申したいので今日出ましたから暫くの間御猶豫を願つて御話したいでございます...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...なるほど入口は少々暗いし...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...「モシ――少々物を承りたいのでございますが」明眼(めあき)の人の眼は外(はず)れても...
中里介山 「大菩薩峠」
...水平な氷の層となっていたので少々驚いたくらいである...
中谷宇吉郎 「凍上の話」
...気のせいか当人は学士になってから少々肥(ふと)ったように見えるのが癪(しゃく)に障(さわ)る...
夏目漱石 「琴のそら音」
...「しかし御隠しなさる訳もないでしょう」と鼻子も少々喧嘩腰になる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...少々主人の主水に當てつけたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少々ばかり呆(ぼ)やけさせた思わせ振りを書き送ってやったのである...
林芙美子 「清貧の書」
...――こいつあ少々面倒だわい...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...終ると牛込蜂竜へ、西条氏の招きで行き、ニッカを少々...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...歩いておらぬが」「いや……少々...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
便利!手書き漢字入力検索