...この「名も知れぬ小草の花」が綺譚のヒロインお雪であるといふかも知れない...
心猿 「荷風翁の發句」
...花の小草(をぐさ)のしたかげに蟲とやならむ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...旅路の小草しをれて...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...青い冷たい小草が...
土田耕平 「八の字山」
...さながら春の小草(おぐさ)のように...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...鬼怒川をわたるみやこぐさ更紗染めたる草むしろしづかにぬれて霧雨ぞふる口をもて霧吹くよりもこまかなる雨に薊の花はぬれけり鬼怒川の土手の小草に交じりたる木賊の上に雨晴れむとす四日...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...小草(をぐさ)を蹈みに夢想家・私は私の足に...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...行きずりの小草の中に...
萩原朔太郎 「絶句四章」
......
萩原朔太郎 「短歌」
...小草(おぐさ)が数本(すほん)に...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...それには丁度先刻(さっき)しがた眼を覚して例の小草(おぐさ)を倒(さかしま)に這降(はいおり)る蟻を視た時...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...元来このツクバネソウというのは独り深山のみに生じていて頻々とは吾人と出逢わぬ貧弱な小草であって通常人里からは遠く隔った処に見受けるものであるから...
牧野富太郎 「植物記」
...「紀州牟婁郡大雲取ヲ過ギ口色川村ヨリ山路ニ到リ僅ニ両三根ヲ得タリ羊歯科ノ小草ニシテ全形エウラクゴケニ似テ葉背ニ数点ノ花実ヲ着ク今回発検ノ一ニシテ珍草ト賞スベキ者ナリ」そしてその時これにコケシダの名が下され...
牧野富太郎 「植物記」
...またベシシ族の術士はチンドウェー・リマウ(虎チンドウェー)という小草を磨潰(すりつぶ)し胸に塗ると虎に勝ち得るという...
南方熊楠 「十二支考」
...フサシダの一種なる小草を特産する草原などは...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...童心をさなきころよりわれは美しき庭をつくらんとわが家の門べに小石や小草を植ゑつつ春の永き日の暮るるを知らざりき...
室生犀星 「忘春詩集」
...3900毛の色ちゞに変れるが、群なして苔の上、小草の上を馳す...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...小草(おぐさ)の二三寸延びた蔭または蚊帳草(かやつりぐさ)の間などから...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
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