...抜刀小町という能の演目がある...
...藤原時代の詩人には、百人一首の作者である小野小町がいる...
...有明集には、大伴家持や小野小町などの古典的な歌人の作品が収められている...
...――あの憎(にく)らしい小野の小町を...
芥川龍之介 「二人小町」
...何か用でもあるのですか?小野の小町 ありますとも...
芥川龍之介 「二人小町」
...(玉造の小町に)あなたはその手を使ったのです...
芥川龍之介 「二人小町」
...小町紅という紅屋さんがあった...
上村松園 「京のその頃」
...無実のぬれ衣を被(き)た小町は...
上村松園 「「草紙洗」を描いて」
...集まる人々には河内の躬恆(みつね)、紀の貫之、右衛門の府生(ふしょう)壬生忠岑(ただみ)、小野小町、大伴黒主はじめこの道にかけては一騎当千の名家ばかり――その中で、いよいよ小町の歌が披露されると、帝をはじめ奉り一同はこれ以上の歌はまずあるまいといたく褒められたが、そのとき黒主は、「これは古歌にて候」と異議の申し立てをし万葉の歌集にある歌でございますと、かねて用意の草紙を証拠にさし出しましたので、小町は進退に窮し、いろいろと歎きかなしみますが、ふとその草紙の字体が乱れているのと、墨の色が違っているのを発見したので、帝にそのことをお訴え申し上げたところ、帝には直ちにおゆるしがありましたので、小町はその場で草紙を洗ったところ、水辺の草の歌はかき消すがごとく流れ去って、小町は危いところで歌の寃罪からのがれることが出来たのであります...
上村松園 「謡曲と画題」
...小野の小町も覚えてますよ...
江戸川乱歩 「心理試験」
...お前にも似合わない」卒塔婆小町の婆さんは...
中里介山 「大菩薩峠」
...何か仕事をしなくちゃあならねえ、何か稼(かせ)ぎをして飯を食わなくっちゃあ天道様(てんとうさま)に申しわけがない、と言って退屈して、生活の空虚を感じているところへ、話があったのは、「どうです、先生、旅籠生活(はたごせいかつ)も御退屈でございましょうし、太夫元さんの方も、ここのところ、乗りかかった船で、なお二三日は引くに引けないんだそうでございますから、どうか、もうあと二三日の御辛抱が願いたいのです、何でしたら、この上の小町塚の閑静な庵(いおり)に、ついこの間まで女のお方が御逗留でいらっしゃいましたが、そのお方が大谷風呂の方におうつりになって空きましたそうで、関寺小町の跡でございまして閑静でもございますし、ながめが至極よろしうございます、それに、便もまたよろしうございまして、お酒の通いなども、ちょこちょことございます、何でしたら、あちらの方へ御転宿をなさいましたら……」伊太夫の家来と、お角さんのおつきとが、こう言って御機嫌を取ったものですから、道庵先生もいささか悲観を立て直し、「そいつは面白い、小町なんぞは、わしには縁がねえが――何か、生活に変化を与えてもらいてえと考えていたところさ、宿屋の飯は悪くて高いからなあ――(この時、障子の外を宿屋の番頭が通る、二人の者が首をすくめるこなし、道庵は平気)何もしねえで、悪くて高い宿屋の飯を食っていることは天道様に済まねえ、何か生活に変化を与えて、充実した仕事をやりてえと思っているところだ、そういう空家があるなら、早速世話をしてもらいてえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...「何がやられたんだ」「お咲ですよ」「えツ」「平右衞門町の小町娘をローズ物にしやがつて癪(しやく)にさはるぢやありませんか」八五郎の報告は何時になく穩かでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...宇田川小町と謳(うた)われた非凡の艶色(えんしょく)は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...神樂坂(かぐらざか)小町と言はれる娘があるが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...衣透姫(そとおりひめ)に小町の衣(ころも)を懸けたという文三の品題(みたて)は...
二葉亭四迷 「浮雲」
...福助の小町は女なれども道のために身を捧げて毫(ごう)も惜むことなく凜(りん)として動かすべからざる気概見えて頗(すこぶ)る好し...
三木竹二 「明治座評」
...翫太郎の荒巻耳四郎は共に小町の雨乞を妨ぐる敵役なるが...
三木竹二 「明治座評」
...小町という好み...
三宅花圃 「藪の鶯」
...若者どもの間では「岡の小町」と呼んでいるそうである...
森鴎外 「安井夫人」
...あの豆腐屋小町の楊小母さんは...
魯迅 佐藤春夫訳 「故郷」
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