...秋日が隈なくさす草の間に伐り残した松がところどころ樹(た)っている...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...沈もうとする秋日の名残を受けて眩しく照り輝いている...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...九月十一日広島尾道地方へ旅立つ日だ、出立が六時をすぎたので急ぐ、朝曇がだん/\晴れて暑くなる、秋日はこたえる、汗が膏のやうに感じられるほどだ...
種田山頭火 「行乞記」
...秋日和、それはつめたさとぬくさとが飽和して、しんみりとおちつかせる、しづかで、おだやかで、すべてがしみ/″\として...
種田山頭火 「其中日記」
...・ほんに秋日和の...
種田山頭火 「其中日記」
...早起帰庵、何と好い秋日和...
種田山頭火 「其中日記」
...九月十八日晴、秋日和である...
種田山頭火 「其中日記」
...秋日々(ひび)に老いて近づく冬の気息が一刻々々に身に響く頃の一種の恐怖(おそれ)...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...強い秋日にジリジリと照りつけられている魚は触って見ると熱い位になっている...
中谷宇吉郎 「室鰺」
...秋日和(あきびより)と名のつくほどの上天気なので...
夏目漱石 「門」
...秋日和は快適だし...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「秋日和(あきびより)の庭は一入(ひとしお)の風情だろう...
野村胡堂 「礫心中」
...とてもすばらしい秋日和です...
堀辰雄 「七つの手紙」
...去歳秋日、偶々私は月例の円朝、狂馬楽ら墓参の途次、池畔に佇つて今更ながら田海桑滄以上の感慨、催さないわけには行かなかつた...
正岡容 「下谷練塀小路」
...秋日に照る松叢を見ていた...
宮本百合子 「秋の反射」
...それはまぎれもない秋日和の感じです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...秋日和であったが強い北風が吹いていた...
山本周五郎 「青べか日記」
...その顔は真黒く秋日に焦(や)けている上に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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