...誰かしら酔ひに乗じて小生意気な事でも言出すと...
石川啄木 「刑余の叔父」
...各自(てんで)に薬瓶の数多く並んだ棚や粉薬(こぐすり)を分量してゐる小生意気な薬局生の手先などを眺めてゐた...
石川啄木 「鳥影」
...「いやに小生意気な女ですよ...
海野十三 「深夜の市長」
...この小生意気な癪にさわる小僧のいうことを...
大下宇陀児 「擬似新年」
...小生意気な手触りの硬さと無愛想な渋面とは...
薄田泣菫 「独楽園」
...小生意気なまじめ面を俺たちはむしろ軽蔑していた...
高見順 「いやな感じ」
...」と小生意気な事を言った...
太宰治 「父」
...小生意気なことを言ふものではない...
田山録弥 「或新年の小説評」
...小生意気なところが私の気にかかつた...
田山録弥 「三月の創作」
...いろいろ小生意気な事を云うから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...小さい癖にキイキイと小生意気な文句を吐いた小僧の子役は...
牧野信一 「思ひ出した事(松竹座)」
...――意気地なし、甲斐性なし! 何という、しッこしの無いおいらなんだ! なぜ、あの小生意気な、上方ものを、あのままにほうって置くのだ? ああやって、昨夜の今日、平気なかおで人を馬鹿にするように、舞台を踏みつづけているあいつを、どう始末をする気にもならないのだ? お初、おめえは、この場から駈けつけて、申し上げます――あなたさまの、おいのちを狙っている奴が、ついそこにおります――と、言いつけることが、なぜ出来ないのだ? お初、おめえは、馬鹿か、阿呆か?だけれども、彼女には、それが出来ぬ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...お蝶の道づれだな」「お蝶?」「小生意気なやつだ」ちょっと抓(つま)んで片づけるつもりか何かで...
吉川英治 「江戸三国志」
...小生意気な真似をして済まねえが...
吉川英治 「親鸞」
...こう小生意気な兵法青年がうようよ歩いて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...小生意気なまねをすると...
吉川英治 「宮本武蔵」
...その人も又「そういう小生意気なまねをする小僧はやはり考えものだな」という説で...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...皆はこの小生意気なふうていを見て笑いました...
吉田甲子太郎 「負けない少年」
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