...車内で彼から受けた侮辱にかなり小気味よく酬(むく)い得たという誇りを感じて...
有島武郎 「或る女」
...しかしその家に近づいた私の眼は私の空想を小気味よく裏切ってくれた...
有島武郎 「フランセスの顔」
......
伊東静雄 「わがひとに与ふる哀歌」
...未荘の人は大抵みな小気味よく思いながら恐慌を来(きた)した...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...自分の犯した罪を小気味よく思い...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...その男どもをステンステンと小気味よく投げ飛ばすというような「夢」を夢見たら...
高見順 「如何なる星の下に」
...まことに小気味よく歩調だか口調だかそろっているようだが...
太宰治 「徒党について」
...かれ等はやがて小気味よくもほろびんとしている人種どもである...
辻潤 「錯覚自我説」
...私は小気味よく眺めやった...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...処女の肉(ししむら)に小気味よく鳴ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...小気味よく小用をたしていた――尤もむずかしい仕事ではない...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...人は小気味よく働いてくれるものだと云ふ事もきんは知つてゐた...
林芙美子 「晩菊」
...いかにも小気味よく言ってのけられたではないか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...小気味よく流れて行く...
吉川英治 「江戸三国志」
...小気味よく申すことでしょう...
吉川英治 「新書太閤記」
...その二間床に掛け並べてあった弓の弦(つる)を一薙(ひとな)ぎに彼の刀が小気味よく斬り払っていた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...倶利迦羅紋々(くりからもんもん)の素ッぱだかが、真昼の太陽に、蛇の皮のように光って、小気味よくも、タッタと向うへ逃げだしてゆく...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...夜凪(よなぎ)をのぞんでめいめいの部署に小気味よくクルクルと活躍しだす一方には...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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