...私は小気味悪い魚のにおいを始終気にしながらその手帳を広げて見た...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...小気味の好いこと譬へやうも無い程であつた...
石川三四郎 「馬鈴薯からトマト迄」
...さも小気味よげに笑っていて...
江戸川乱歩 「影男」
...小気味よげにちょう笑(しょう)した...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...下腹部が小気味よく切れ上つて...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...きゅうっきゅうっと小気味の好い音を出す...
寺田寅彦 「郷土的味覚」
...私は小気味よく眺めやった...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...小気味よく混じり合ってる性質だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...旅の憂(う)さをすっかり忘れて小気味よく...
中里介山 「大菩薩峠」
...小気味よく開け放ちたる障子の外には...
夏目漱石 「虞美人草」
...」私は小気味好さを覚えながらゼーロンに向ってそんな耳打ちをした...
牧野信一 「ゼーロン」
...あんた様御存じでえすか?今井 あんな小気味のよい男はない...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...いかにも小気味よく言ってのけられたではないか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...小気味よげに嘲笑(あざわら)って雲霧がそこから影を消してから...
吉川英治 「江戸三国志」
...小気味のいい声が流れました...
吉川英治 「江戸三国志」
...小気味よげに見送りながら前進してしまった...
吉川英治 「三国志」
...それも、道三方の家臣ならよいが、義龍の直臣でもあったら、小気味がわるい...
吉川英治 「新書太閤記」
...下りた所は小気味の悪い淵と淵とをつなぐ小さな激しい瀬であった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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