...しかしその家に近づいた私の眼は私の空想を小気味よく裏切ってくれた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...小気味よく拒絶(ことわ)つて了つたのだ...
石川啄木 「鳥影」
...町子にはそれが小気味がよかつた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...今度の犯法(はんぽう)についてもいくらか小気味好く思われた...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...帆村の鉄拳(てっけん)が、小気味よく、トラ十の顎(あご)をガーンと打った...
海野十三 「爆薬の花籠」
...小気味よいでき事として喧伝され...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...その男どもをステンステンと小気味よく投げ飛ばすというような「夢」を夢見たら...
高見順 「如何なる星の下に」
...小気味がいいくらいだ...
太宰治 「正義と微笑」
...小気味のよかりそうな思出し笑いをする...
中里介山 「大菩薩峠」
...――煙草入」「馬鹿だな」ガラッ八はもう一つ小気味の良いのを喰らいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いつの間にか、露路上へまで乗り出し、差かけ二階が出来上り、どこへあれだけの人数が寝るのだろうと思うほどの店員が住んで働らき出す――実際古くさい大店(おおみせ)の、よどんだ中に、キビキビとそんなのが仕出すと、小気味がよいが、近隣の空気はどことなく変って、けいはくになってくる――そこで、あんぽんたんの家庭(うち)にも、少々変革があった...
長谷川時雨 「議事堂炎上」
...愚かな妄想の網が小気味よくも圧倒されて...
牧野信一 「白明」
...小気味はよいが目も当てられない...
吉川英治 「剣難女難」
...むしろ小気味よげに...
吉川英治 「三国志」
...その間を往来するのはいつも何となく小気味がよくないし...
吉川英治 「親鸞」
...小気味の悪い……」「それ程な者でなくては...
吉川英治 「平の将門」
...定めし小気味よがる事だろうと思って...
吉川英治 「夏虫行燈」
...小気味のいい大胆さ自由さと言い...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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