...」色の白い、小柄な男は、剳青(ほりもの)のある臂(ひぢ)を延べて、親分へ猪口(ちよく)を差しながら、「あの時分の事を考へると、へへ、妙なもので盗つ人せえ、懐しくなつて来やすのさ...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...小柄な華奢(きゃしゃ)な男で...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...「あの小柄な檀那衆はいつも今時分此辺(こゝいら)を(ぶらつ)いてるな...
薄田泣菫 「茶話」
...川向うの南の方から小柄な女が背広二人にひきずられるやうにやつて来た...
武田麟太郎 「反逆の呂律」
...二十三四に見える小柄な綺麗な女であつた...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...痩(や)せた小柄な人物で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ザビーネが小柄なのと同じ程度に肥大で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...痩せた小柄な中年者で...
豊島与志雄 「早春」
...骨まで細そうな小柄な彼女が...
豊島与志雄 「必要以上のもの」
...七十歳ばかりの小柄なひとで...
豊島与志雄 「山吹の花」
...お前さんの小柄なのと...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを白雲が見ると、小柄な、色白の、まだ年の若い一人の武士であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...元来小柄な伯父の...
中島敦 「斗南先生」
...痩(や)せた、小柄な、あまりパッとしない彼女の芸妓姿を、いたわり撫(な)でたい気持ちで遠くながめていた...
長谷川時雨 「お墓のすげかえ」
...小柄な胡蝶屋豆八は...
火野葦平 「花と龍」
...いつも婦人たちのぐるりをコソコソ駈けまわるので独楽鼠などと呼ばれている小柄な年寄の伊達男がよくやるように...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...一人の小柄な美しい女が現はれた...
堀辰雄 「(アンデルゼンの「即興詩人」)」
...ナチスにとっては小柄な蜂のように邪魔であった...
宮本百合子 「明日の知性」
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