...私(わし)が小家(こいえ)のまわりには...
泉鏡花 「悪獣篇」
...右(みぎ)には村(むら)の小家(こいへ)に添(そ)つて...
泉鏡太郎 「飯坂ゆき」
...雪の小家に誰かが年玉を持って来てくれたところでも想像してみましょうか...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...窓が四つあるゆがんで古ぼけた小家に付属していた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...堀の幅の狭くなるにつれて次第に貧気(まずしげ)な小家(こいえ)がちになって...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...むかし土手の下にささやかな門をひかえた長命寺(ちょうめいじ)の堂宇も今はセメント造(づくり)の小家(こいえ)となり...
永井荷風 「水のながれ」
...やうやうまどしき小家に一夜を明かして...
中里介山 「大菩薩峠」
...小家(しょうか)の貧しきは掘夫をやとふべきも費(ついえ)あれば男女をいはず一家雪をほる...
中谷宇吉郎 「雪」
...五月雨(さみだれ)や御豆(みず)の小家(こいえ)の寝覚(ねざめ)がち「五月雨や大河(たいが)を前に家二軒」という句は...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
......
萩原朔太郎 「短歌」
...二本の木立ごしに或アパアトらしい二階建の小家をやや遠くに離して描いてゐる...
堀辰雄 「詩集「窓」」
...小家の前に立つと...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「ですが、そこには、神もほとけも、ねえわけじゃあござんせん――浪路さまは、あっしの小家で、御臨終になるときに、雪之丞に、手を把られているような、夢を見ていたようでごぜえますよ」闇太郎は、こう言いつくろって、「何でも、未来はかならず一緒とか、言っておいでのようでした」「で、その最期の際は、わしのことは、この父親のことは、何も申してはいなかったか?」隠居は、だんだんに流れて来る涙を、どうすることも出来ずにたずねた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...とある小家の戸口に坐った...
南方熊楠 「十二支考」
...ああいう家々! もしどこかに火事が出たら人はどこへ逃げるのでしょう! 一人やっと通れる小路をはさんでつまった小家...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...崖の上の小家は父の歿後に敗屋となって...
森鴎外 「細木香以」
...膝を容(い)れるばかりの小家(こいへ)には...
森鴎外 「妄想」
...いまは面紗のやうにしき伸べられてゐる絹絲のやうなその毛髮のたゝなはつたなかへ顏を埋めた‥‥ブルバラネクの彼女の小家では...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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