...身動きもせずに小半時(こはんとき)立ち尽くしていた...
有島武郎 「或る女」
...と小半時(こはんとき)でまた理右衛門爺(じい)さまが潜っただよ...
泉鏡花 「海異記」
...小半時間もそこから出て来ないような事もあった...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...それから小半時間ばかりして...
相馬泰三 「六月」
...彼女は小半時も其処に坐ってから...
田中貢太郎 「地獄の使」
...小半時もかかりません...
田中貢太郎 「地獄の使」
...彼は闇の中を静に見廻しながら小半時も其処に黙然としていたが...
田中貢太郎 「魔王物語」
...深い沈黙の小半時間を過ごす事もある...
寺田寅彦 「芝刈り」
...小半時入れなかった」近藤は...
直木三十五 「近藤勇と科学」
...種彦は半ば呑掛(のみか)けた湯呑(ゆのみ)を下に置くと共に墨摺(すみす)る暇ももどかし気(げ)に筆を把(と)ったがやがて小半時(こはんとき)もたたぬ中(うち)に忽ち長大息(ちょうたいそく)を漏(もら)してそのまま筆を投捨ててしまった...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...こうして小半時(こはんとき)もたつと...
中里介山 「大菩薩峠」
...さきの修験者が小半時も村の方を見下ろしていた時分に...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこで小半時(こはんとき)も暇をつぶしたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...暫らく樣子を見るんだ」「へエ――」二人は物蔭に入つて小半時も經つたでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いひさしてお力(りき)は溢(あふ)れ出(いづ)る涙(なみだ)の止(と)め難(がた)ければ紅(くれな)ひの手巾(はんけち)かほに押當(おしあて)て其端(そのはし)を喰(く)ひしめつゝ物(もの)いはぬ事(こと)小半時(こはんとき)...
樋口一葉 「にごりえ」
...いひさしてお力は溢(あふ)れ出(いづ)る涙の止め難ければ紅(くれな)ひの手巾(はんけち)かほに押当てその端を喰ひしめつつ物いはぬ事小半時(こはんとき)...
樋口一葉 「にごりえ」
...あるひまな小半時にこれを読んで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...実に小半時におよんだ...
吉川英治 「黒田如水」
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