...玩具(おもちゃ)よりもわずかに大きい馬車が小刻みにことこと歩いているのは幼目にもハイカラに見えたものである...
芥川龍之介 「追憶」
...三足ばかりを小刻みに急いで来て...
泉鏡花 「婦系図」
...彼女は小刻みにぶるぶると体を震わし...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「深夜の客」
...頭の触角と羽とが小刻みにぶるぶると顫えました...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...保太郎氏は愚者の群(むれ)からおいてきぼりにされた図体を小刻みに揺(ゆすぶ)りながら「僕の画を買つておくのは...
薄田泣菫 「茶話」
...小刻みに歩いて行く女たちの姿などが...
徳田秋声 「縮図」
...華奢(きやしや)な手が小刻みに顫へてをります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...時間は小刻みに顫えながら過ぎて行った...
原民喜 「美しき死の岸に」
...小刻みにふるえながら...
久生十蘭 「あなたも私も」
...山田は小刻みに体をふるはせて...
北條民雄 「道化芝居」
...膝(ひざ)を小刻みに顫(ふる)わしているものもあった...
本庄陸男 「石狩川」
...一端から小刻みに繰り出して...
牧野信一 「熱海線私語」
...スンナリしたお艶の肩が小刻みに慄えだしていた...
正岡容 「寄席」
...せり上って来る熊谷次郎の髪も菊の花でできた鐙も馬もいちように小刻みに震動しながら...
宮本百合子 「菊人形」
...小屋の前に降りると小刻みに霜を蹴りつつ...
横光利一 「南北」
...命を断えず小刻みに国に尽すは変り無し...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...お綱は小刻みに戻ってきた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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