...ただ善良な無知な百姓達を惨苦に導く不条理が一つ一つ...
伊藤野枝 「転機」
...このユートピアンの努力の結果はつまり人間を次第に類人猿(るいじんえん)の方向に導くということになるかもしれないということである...
寺田寅彦 「災難雑考」
...蛇も菩提(ぼだい)に導く善智識であらねばならぬ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...この不思議な結論を導くロジックはここにあるのである...
戸坂潤 「近衛内閣の常識性」
...導く筈もなかったし...
戸坂潤 「社会時評」
...これを制するのは、一人の力で及ばぬことじゃ」「然し、その下を導き、時勢を導く人が、大切にござります...
直木三十五 「南国太平記」
...すべての乗組人をいわゆる親船に乗った気持の安心に導くことと同様に...
中里介山 「大菩薩峠」
...あなたの熱意のさめないことを! 仕事をよき成果に導くように! 中断するようなことがあれば...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...我が慶応義塾において初学を導くにもっぱら物理学をもってして...
福沢諭吉 「物理学の要用」
...一定量の科酸(かさん)を一度にゴム管に導く働きをする...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...まず、客間に通って休息するよう――」二〇辞し去ろうとする闇太郎を、三斎老人は強いて引き止めて、「いかに何でも、この唐櫃を届けてくれた仁(じん)を、このまま返すことは、わしには出来ぬことだ、それは、ようわかっていよう――さ、ずっと通るがよい――これ、誰か?」と、手を拍(う)つと、あらわれた二人の小姓に、「客仁を、座敷に通し、酒飯の馳走をいたすように――まだ聴きたいこともある」二人の小姓が、闇太郎を庭口から、離れめいた、小間の方へ、無理に導くのだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...修辞学は聴く人の心を言葉によって一定の方向に導くこと(ψυχαγωγ※α τιδιλ※γων)であり...
三木清 「解釈学と修辞学」
...解釈の手がかりを導くべきものが多いことを考えると...
柳田国男 「年中行事覚書」
...会議の方針を導くに充分な力があった...
吉川英治 「三国志」
...民の志気を導くものとされているので...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして何らかの確実なまたは満足な結果に導くが如くに研究されたことのないものであるように思われる問題である...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...国の純生産物の増加に導くこと...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...それを死の覚悟にまで導く動機が根源的な威力を持つ恋愛の苦しみでもなければ個人を押しつぶす社会の道義的要求でもなく...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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