...覺えず『そは誠か』と力を入れて尋ぬれば...
高山樗牛 「瀧口入道」
...ほとんどその比類を尋ぬるに苦しむほどなる一種奇々怪々喜ぶべく驚くべきの時代なればなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...旧記に見る所の実朝(さねとも)の墓も今は尋ぬべきよすがもなし...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...建長二年に於て各家に賜へる御教書に就きて古例を尋ぬるの要なかるべし...
原勝郎 「吾妻鏡の性質及其史料としての價値」
...頻りにも尋ぬる人を見ずと泣くわが肩先の日の暮の雪街角で落合ふ約束だつた人がどうしても見えない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...今の政府はそのいずれの方にあるものなりやと尋ぬれば...
福沢諭吉 「学者安心論」
...臨時の便利にして害なきものかと尋ぬるに...
福沢諭吉 「日本男子論」
...お勢の何時になく眼鏡を外して頸巾(くびまき)を取ッているを怪んで文三が尋ぬれば...
二葉亭四迷 「浮雲」
...一説に遠く是を望めば蜿蜒娜(えんえんじょうだ)として百蛇の逶(いい)するがごとし因て名づくといふ猶尋ぬべし夫木抄 正嘉二年毎日一首中咲花に錦おりかく高野山柳の糸をたてぬきにして民部卿知家吹たびに水を手向る柳かな 米冠と書いてある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...岡の辺(べ)の里のあるじを尋ぬれば人は答へず山おろしの風 (慈円(じえん))趣味ありて句法もしっかりと致し居候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...母親が尋ぬると「私は仔細(しさい)あつて遠い所へ参りますから...
三木竹二 「いがみの権太」
...仔細を尋ぬるに上座中座の諸僧は美食に飽きたが...
南方熊楠 「十二支考」
...この名の起りを尋ぬるに...
南方熊楠 「十二支考」
...何人を尋ぬべきやと問うに...
南方熊楠 「十二支考」
...さては誰か予を尋ぬる者ありと悟って獏は跡を匿(かく)した...
南方熊楠 「十二支考」
...尋ぬとも、その落著はつひに帰らじ、とこしへに...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...遍(あまね)く里人に尋ぬれども...
柳田国男 「山の人生」
...住吉四所(よとこ)のおん前にゃ顔よき女体(にょたい)ぞおわします男は誰ぞと尋ぬれば松が崎なるすき男舞いぶりがおかしいといって...
吉川英治 「親鸞」
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