...せんだってあの鼻の主が来た時の容子(ようす)を見たらいかに実業家贔負(びいき)の尊公でも辟易(へきえき)するに極(きま)ってるよ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「オイちょっと待ったオイ尊公...
正岡容 「寄席」
...邪魔すなっ!隊一 おお尊公か! どうだ本隊は!使者 おお! いや話にならん...
三好十郎 「斬られの仙太」
...尊公一人と思ふと当がはづれるぞ...
三好十郎 「妻恋行」
...……尊公は何だっ? 邪魔をすると手は見せぬぞっ!今井 ハハ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...尊公等もその一つ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...尊公には永いなじみの者だから...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...重ね重ねではござるが折入って尊公に一大事のお頼みに参ったのでござる...
吉川英治 「剣難女難」
...いつか尊公に再び巡り合ったら...
吉川英治 「三国志」
...尊公にも聞かせたいと思って――よろこびを齎(もたら)してきたのだ」張飛のことばに...
吉川英治 「三国志」
...尊公もひとまずお帰りあって...
吉川英治 「三国志」
...けだし尊公などもその組ではないか」陸績は胸ふさがって...
吉川英治 「三国志」
...尊公が腹を切るには及ばん...
吉川英治 「新書太閤記」
...御邸内にいても差し閊(つか)えないと尊公は云われるのか』『はて...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...尊公はこの女を左様に庇(かば)うのか』『実は……新見……恥かしいが...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...「もしや尊公は、宮本殿ではござるまいか」二不審顔に、武蔵がただ頷(うなず)くと、彼を糺(ただ)したその武家は、「やあ、さてこそ」と、自分の六感に凱歌をあげて、また、さもさも懐かしげに、「とうとうお目にかかることが出来、大慶至極...
吉川英治 「宮本武蔵」
...意にまかせて伴われてゆくと、外記は湖畔の本陣に泊りを定(き)め、通るとまず、「風呂は」と、自分で訊ねながら、すぐ自分で打ち消して、「いや、尊公はもう、野天風呂でおすみじゃな...
吉川英治 「宮本武蔵」
...お館は一度、尊公とも会ったことがあると仰せられ、お年ばえや、閲歴(えつれき)なども承って、愈思慕のおもいに駆られ、どうかして一度、会いたいものと念じていた願いかなって――今度の下向(げこう)に、計らずも尊公が、この道を下っているということを――あの塩尻峠に書いておかれた立札で承知したのでござる」「立札で?」「――されば、奈良井の大蔵とかをお待ちになる由を、札に書いて、道ばたの崖へ立てて置かれたであろう」「ああ、あれを御覧になられたのですか」武蔵はふと世の中の皮肉をおぼえた...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索