...木あるを以て尊しとす』といふ『實語教』を素讀しながら...
石川三四郎 「浪」
...完全よりも完全に対する希望を尊しとする自分が...
石川啄木 「葬列」
...元来クレールの喜劇は諷刺あるがゆえに尊しとされているのである...
伊丹万作 「ルネ・クレール私見」
...大徳の聖人を出だすを尊しとす...
大町桂月 「遊羽雜感」
...「妻に代へたる恋も尊し」――実際島村氏が須磨子との恋は...
薄田泣菫 「茶話」
...「ベレア」の民は小亞細亞の他の都府の民よりも尊し...
イー、エー、ゴルドン 高楠順次郎訳 「弘法大師と景教との關係」
...仰げば尊しわが師の恩...
太宰治 「佳日」
...現代に執着する心はわが仏尊しといふ心に似てゐる...
田山録弥 「現代と旋廻軸」
...尊しやみじろぎもせで大御母かたゐのむれをみつめ給ひき臨終の感謝の祈り御仁慈の碑の後に禮拜堂...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...作りたる詩中にも「朝廷を推尊し幕府を重んぜば...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...詩を知れば酒ますます味あり詩を善くすれば酒いよいよ尊し...
永井荷風 「偏奇館漫録」
......
前田普羅 「普羅句集」
...土屋文明君の詠歌ジャガイモを馬鈴薯とかく世をいきどおり長生きしたもう君は尊し「牧野先生を迎えて」武蔵野原中なる清瀬病院内...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...「人の世の深き苦み笑み耐へて 生きぬく君を尊しと思ふ」こんな和歌がかいてあります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その怪しさを又何より尊しとせねばなるまいと思へる...
室生犀星 「愛の詩集」
...あが仏尊しと云う奴だ」「どう云うわけなの」「己のような男を好いてくれるのは...
森鴎外 「雁」
...人は「あが仏尊し」と云ふかも知れぬが...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...群雄天下にみち、各、この乱世の黎明(れいめい)を担(にな)うもの、万民の塗炭(とたん)をすくうもの、われなり、われを措(お)いて、人はあらじと、自負し自尊し、ここに中原(ちゅうげん)の覇業(はぎょう)を争っておりますが、すでに、偉材謙信は逝(ゆ)き、甲山の信玄亡く、西国の雄元就(もとなり)は、おのれを知って、子孫に守るを訓(おし)えて世を終え、そのほか浅井朝倉は当然の自滅をとげ、何人かよくこの大くくりを成し遂げて、次代の国土に文化に万民をして心から箪食壺漿(たんしこしょう)せしめるような大人物がおりましょうか、残っておりましょうや……指を折ってみるまでもないではございませぬか」「…………」秀吉は、そのとき、むくと面(おもて)をもたげた...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索