...まことに彼を偉大な科学者に育て上げた母のけなげな努力はこの上もなく尊いものであったと云(い)わなければなりますまい...
石原純 「メンデレーエフ」
...そこが最も尊い処(ところ)で...
伊藤左千夫 「歌の潤い」
...真に尊い厩戸の皇子さまの事など...
太宰治 「右大臣実朝」
...何々学院の何々女史とでもいつたやうな者が「子供の純真性は尊い」などと甚だあいまい模糊たる事を憂ひ顔で言つて歎息して...
太宰治 「純真」
...かの女は有難(ありがた)いやうな尊いやうな悲しいやうな涙の溢(あふ)れて漲(みなぎ)つて来るのを感じた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...本当に尊い有益なものかもしれないのだ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...「いや! 私があの女の尊い生命を自分のものにしたいところは宮殿の中などではない...
ボードレール 富永太郎訳 「計画」
...日本くらゐ尊い國はないといふのが當時の新思想であつて...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...而も其動かない所が日本の尊い所だ...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...下町を流れる河とは東京市の有する最も尊い宝である...
永井荷風 「日和下駄」
...朝倉忠左衛門以下幾人かの尊い生霊を呑んだまま...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...尊い土に無礼なことはやめよ!ファレイドゥーン*の指やケイホスロウ*の掌(てのひら)をろくろに取ってどうしようてんだよ?71壺つくりの仕事場へ来て見れば...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...正義という事は尊いことでしょう...
浜尾四郎 「正義」
...それは世俗的なあらゆる富よりもずっと尊いものですと...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...隣りの國が卑しいから自分が尊いものだと斯う云へば...
福澤諭吉 「明治三十一年三月十二日三田演説會に於ける演説」
...子供が魂しいに去られた後の姿ほど尊いものはない...
宮本百合子 「悲しめる心」
...しかし尊い君王も過去の方になっておしまいになっては...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...実は尊い修行であったかもわかるまいが」「面目ない」「……オオ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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