...併し此高められたる世界の一瞥が尊いか現在日常の生活の明確なる意識が尊いかは疑問である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...譬へるものもないやうに尊い...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...尊い一つの魂が母胎を破り出ようとして苦しんでいる」私はそう思ったのだ...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...著述家としての尊い心持を最後の息を引取る瞬間までも忘れなかった紅葉の最後の逸事として後世に伝うるを値いしておる...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...ここに尊い誇らしい心持がするのであります...
高浜虚子 「俳句への道」
...さっさと尊いお方の直接のお言葉のままに出帆する...
太宰治 「パンドラの匣」
...かの女は有難(ありがた)いやうな尊いやうな悲しいやうな涙の溢(あふ)れて漲(みなぎ)つて来るのを感じた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...それらはこの聖者の尊い休息の姿にある壮厳な言葉に絶した趣を添え...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そしてこの厄介者はじき、おじいさんにとって、可愛い、尊い、なくてはならない大切なものになってしまったのでした...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...人類の最も尊い宝物を持つことが出来なかったであろう...
野村胡堂 「楽聖物語」
...尊い仏像の剣に碧血(へきけつ)の斑々(はんはん)たるのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それを尊い師の恩とさへ思ひ誤(あやま)り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...黄金の汁のように尊いのですが...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...いよ/\自分の國が尊いものと思ふならば...
福澤諭吉 「明治三十一年三月十二日三田演説會に於ける演説」
...そう云う尊い酒の精も...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...我々の旅行は思ひも寄らぬ尊い收獲をもたらしたものである...
吉江喬松 「山岳美觀」
...尊いおっ母さんでござります...
吉川英治 「新書太閤記」
...尊いお身でいられるというのに...
吉川英治 「親鸞」
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