...重く封じこめて居りますから...
芥川龍之介 「地獄變」
...ここへ封じこめたのではないことは...
海野十三 「宇宙戦隊」
...芥川が生前に白い西洋封筒にいれて封じ...
小穴隆一 「二つの繪」
...手ずから折った黄いろい野菊の花が封じ込んであった...
田山花袋 「田舎教師」
...またその下の闇に永久に封じ込まれた多くの人とを見た...
豊島与志雄 「生あらば」
...もっとも水晶に針金を封じ込む方法はちゃんとあるので...
中谷宇吉郎 「実験室の記憶」
...彼の言葉が封じ込められた或秘密の符徴(ふちょう)として怪しい響を耳に伝えるばかりであった...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...最後に残る尊い気分をそれに封じこんだものであらう……特殊な想像の世界をじつと見詰めてゐる顔である...
野口米次郎 「能楽論」
...すごく頭がよかった六右衛門さんのパパでさえいっさいの発言権を封じられ...
久生十蘭 「だいこん」
...「マタ・アリ! マタ・アリ! マタ・アリ!」の弥次(やじ)に完全に封じ込まれて...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...それを見てこの人達も私の友人のような封じられているような声でものを言うのだろうと思った...
水野葉舟 「遠野へ」
...手工にとって封じられた宿命はない...
柳宗悦 「工藝の道」
...それを巻いて封じた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...そしてその傍らに書き遺した短冊には、のちの世の道もまよはじいとし子を我が身にそへて行くすゑの空三秀吉は即日、一書を封じて、早馬に託(たく)した...
吉川英治 「黒田如水」
...功を賞して徐を広陵の太守に封じた...
吉川英治 「三国志」
...これに隠してある」枕の下から厚く封じた一通を手渡した...
吉川英治 「三国志」
...取次の者から受取った大封じの書状を持って佇(たたず)みながら...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...悪夢を、封じたように、「ああ、これで、さっぱりだ」と、一角は、掌(て)の土をたたいた...
吉川英治 「無宿人国記」
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