...小箱の大きさ全長が一寸五分、幅が一寸足らず、関守氏が拾い上げて見ると、「下方屋」と書いてある...
中里介山 「大菩薩峠」
...甲の大きさは、直径二寸足らず、細くすんなりと伸びた脚を伸ばしても、全長七寸程度の小さい蟹である...
中谷宇吉郎 「母性愛の蟹」
...二寸足らずの(たなご)や青鱚(あおぎす)を釣って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...寸足らずに着た紺絣のワンピースに...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...一寸足らずの傷であるありがた味がよくわかります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...近づいて見ると幅三寸足らずの...
柳田国男 「木綿以前の事」
...五尺一寸足らずの小男であった...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...帯の間に秘めている九寸足らずの刃物(はもの)一ツで...
吉川英治 「江戸三国志」
...倒れたが、すぐに又、夢中に立ち上りかけながら、『乱心者じゃっ――内匠(たくみ)がっ……』『待てッ、老ぼれっ』二の太刀が、寸足らずに、肩から背を浅く薙(な)ぎ落した...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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