...前に河内山にとられたのと寸分もちがわない...
芥川龍之介 「煙管」
...いまだ寸分も進歩の徴候を見ず...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...僕の心の奥が絶えず語っていたところと寸分も違わない...
岩野泡鳴 「耽溺」
...「また寸分も減ずることはできないというが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...加うるに翅の全形が木の葉の形と寸分もたがわぬゆえ...
丘浅次郎 「自然界の虚偽」
...寸分も許されない...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...これには寸分も証拠とてはござりませぬ...
中里介山 「大菩薩峠」
...父に対して言い過ぎたという後悔が寸分も見えないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...寸分も足掻(あが)きを効かせまいと行届いた手配だ...
羽志主水 「監獄部屋」
...寸分も境界を誤るべからず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...さればこの議論と実業とは寸分も相齟齬せざるよう正しく平均せざるべからざるものなり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...あの列車に投じて出征してゆく者と寸分も違(たが)はぬ凜たる夢心地に酔つてゆくばかりであつた...
牧野信一 「サクラの花びら」
...寸分も今歩いてゐる體の位置を易へまいとするやうに...
水野仙子 「道」
...寸分も高さの差がないということであります...
柳田國男 「日本の伝説」
...寸分もたがわぬ約束の履行でありました...
吉川英治 「江戸三国志」
...疑いは寸分もないとか...
吉川英治 「私本太平記」
...寸分も油断はならぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
...褪色(たいしょく)した水彩画のようなあたりには「豊さ」というものは寸分も見出せなかった...
蘭郁二郎 「自殺」
便利!手書き漢字入力検索