...さうして其後足には皆一寸許りづゝ水がついてる...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...この部屋と寸分違わなかった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...一寸法師(いっすんぼうし)みたいなまっ黒なやつでした...
江戸川乱歩 「おれは二十面相だ」
...弱り果てて力なき身を渓流の中の膚寸(ふすん)の地に托するものなるべし...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...はては寸大となりて霞の中に消ゆるもをかし...
大町桂月 「水戸觀梅」
...俊子が誰と誰との間(なか)に挿(はさ)まるかが一寸問題になる...
薄田泣菫 「茶話」
...一寸をかしくなるが...
薄田泣菫 「茶話」
...秋口(あきぐち)になるほど追ひ/\寸が伸びるのであるが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...泣くか何うかして憂いに沈んだ時に一寸々々(ちょいちょい)品の好い顔をして見せた...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...一寸寄つてみようか」と言つて...
外村繁 「将棋の話」
...彼女の養父たる混血兒のことは前に一寸述べたが...
中島敦 「環礁」
...此所ん所を一寸遣って見せて下さい」代助は黙って嫂と入れ替った...
夏目漱石 「それから」
...一尺二三寸の立像が一つ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次の慧眼に一寸驚いた様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...遂(つ)ひ一寸(ちよつと)あそびに行(ゆ)き...
樋口一葉 「曉月夜」
...言ったあと滓が残って一寸不快になる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...土地ではアブラコ菊というと後になって聞いているが、関西で吾妻(あずま)菊、東国で蝦夷(えぞ)菊というものと色も形もほぼ同じで、あれよりもはるかに姿が弱々しく、地を去ることわずかに二、三寸、青い空をまぶしがり、海の音に聞き入るような花であった...
柳田国男 「雪国の春」
...来るべき年が地上にとっていかなる現象を事実となす年かを寸前にも知ることができなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??