...目に涙をいっぱいためながら爪(つめ)の先で寸々(ずたずた)に切りさいなんでいる自分を見いだしたりした...
有島武郎 「或る女」
...二尺乃至二尺五寸間隔で五尺ほどの深さに四個穴をあけ(これを真ヌキという)その周囲に廿四個小さいのをあけると...
石川欣一 「山を思う」
...「一寸物を訊ねてゐたものですから……」中学生の方は...
犬養健 「姉弟と新聞配達」
...一寸のもあれば七寸のもあるごとくに...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...二十七年前に跛者(びっこ)と一緒に演壇に立つのは厭だと言われて泣いて学校から帰って来たあの時の気持と寸分の違いもなかった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...一寸々々(ちょいとちょいと)...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...高八寸のナイヤガラが出来て...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...尺に五寸の大海に鱗々(りんりん)の波が立ったり...
徳冨蘆花 「地蔵尊」
...私は一寸考えざるを得ない...
戸坂潤 「社会時評」
...」そして一寸間を置いた...
豊島与志雄 「公孫樹」
...」女は一寸歩み出した足を止めてじっと彼女の顔を見たが...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...「よりちやんや! よりちやん一寸おいで...
林芙美子 「蛙」
...胸囲一〇三糎(三尺四寸)...
久生十蘭 「泡沫の記」
...右側に植ゑて鈴菜(すずな)とあるは丈(たけ)三寸ばかり小松菜のたぐひならん...
正岡子規 「墨汁一滴」
...そこには二三寸も高く積つた埃(ほこり)の上に...
宮原晃一郎 「ラマ塔の秘密」
...◆体格 身長五尺六寸余...
夢野久作 「暗黒公使」
...「和尚さんのことで、一寸...
横光利一 「夜の靴」
...久慈は不愉快そうな顔で東野を見たが、例の負けず嫌いな精悍な眉を上げ、「何に、一寸ですよ...
横光利一 「旅愁」
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