...又ハ一寸四方ナルヲイフ)不思議によく猿股を裏がへしに着けてゐる...
小穴隆一 「二つの繪」
...芥川は一寸東京に戻つたのがそのままになつて...
小穴隆一 「二つの繪」
...川口亜太郎の描き残した写生画と寸分違わぬ風景が明かに眺められた...
大阪圭吉 「闖入者」
...誰れか余所(よそ)の伯母さんが来て寸を取っているらしい...
寺田寅彦 「高知がえり」
...一寸舐めて見やうと思つて...
新渡戸稻造 「教育の目的」
...まだ二十五六の、遊び癖(ぐせ)の拔け切らないのを、叔父の佐兵衞に引取られて、年上の從兄(いとこ)吉三郎と一緒に、商賣を仕込まれてゐるといつた、一寸好い男です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「上水樋仕様」を見ると、大伏樋は高さ六尺、幅四尺五寸の、一種の地下溝渠で、周囲は大谷石で畳まれ、二町隔(お)きに四間四方の溜井戸が設けられてある...
久生十蘭 「魔都」
...一寸位の辺の三角形に燃えのこった帳面の切れっぱしが出てきました...
平林初之輔 「祭の夜」
...一寸風の音かともまがふやうであるけれど...
水野仙子 「輝ける朝」
...一寸動きましてやれうれしやと存じましたら...
宮本百合子 「海浜一日」
...女子大へ一寸通っていた時分のことをはっきり思い出した...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...少しずつ以前の寸法を...
柳田國男 「日本の伝説」
...最早(もはや)一寸(ちょっと)も油断がなりませぬ...
夢野久作 「白髪小僧」
...」千鶴子は一寸顔色を変え居ずまいを正した...
横光利一 「旅愁」
...それから寸刻の後に明白になった...
吉川英治 「上杉謙信」
...二寸ずつ伸びている...
吉川英治 「黒田如水」
...けれど、東国の草莽(そうもう)より起(た)った古源氏(ふるげんじ)の裔(えい)、尊氏の寸心にも、ひとつの信条がござりまする...
吉川英治 「私本太平記」
...七寸ばかりの芍薬(しゃくやく)の切枝だった...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??