...土地(とち)の守護神(しゅごじん)となった上(うえ)は一応(おう)丁寧(ていねい)に祈願(きがん)の全部(ぜんぶ)を聴(き)いてやらねばならぬ...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...否寧ろ彼等は哲學者であり畫家であるが故に始めて「人」なのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...寧(いつ)そ博士の育てた高等遊民の救済法でも考へたがよからうと口を尖(とが)らせた...
薄田泣菫 「茶話」
...丁寧に白髪(しらが)頭を下げた...
薄田泣菫 「茶話」
...敷布には刃物を丁寧にぬぐった形跡がありました...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...寧ろ技術的精神は科学的精神に帰着すると云った方が...
戸坂潤 「技術的精神とは何か」
...工業の科学化、或いは寧ろ、工業の最も科学的な精華と云ってもいいかも知れない精密機械とその部分品との製造という、極めて「科学的」(?)な課題から出発しているのであるが、まだ科学主義工業家ではないのである...
戸坂潤 「読書法」
...寧ろ低賃金と愈々の低コストの方が一層増しではないだろうか...
戸坂潤 「読書法」
...區々たる門鑑に依りて之れを防遏せむとするは寧ろ或は徒勞に屬するなきを得むや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...打(う)ち込(こ)んだ女(をんな)の情(じやう)が強(こは)ければ蛸壺(たこつぼ)の蛸(たこ)が騙(だま)される樣(やう)にころりと落(おと)す工夫(くふう)のつくまでは男(をとこ)は忍耐(にんたい)と寧(むし)ろ危險(きけん)とを併(あわ)せて凌(しの)がねば成(な)らぬ...
長塚節 「土」
...寧(むし)ろ自分の発見した神は各自の心に存在し...
新渡戸稲造 「自由の真髄」
...至って閑散と見えて鄭寧に説明してくれたけれども...
野上豊一郎 「パラティーノ」
...丁寧に解いて見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ここでは現實的なものは寧ろ二重のものである...
三木清 「歴史哲學」
...ひとは昔の辯證家たちに對して、彼等が運動のうちに示してゐる諸矛盾を認めなければならない、然しながらそのことからして、それだから運動はない、といふことが從つて來るのではなく、寧ろ、運動は定有的矛盾 der daseiende Widerspruch そのものである、といふことが從つて來るのである*...
三木清 「歴史哲學」
...丁寧に仕えていたのでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...榛軒が正寧に侍して詩を賦したのは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...否、寧(むし)ろ、鼻の病気か何かで少々ボンヤリしていたり、頭が素敵にデリケートで学問が出来過ぎたり、気が弱過ぎて虫も殺せなかったりするような、特別誂(あつら)えの善人の中に往々にして発見される珍病で、キチガイなぞいう名前はドウしてもつけられないのであるが、それでいてその人間が真夜中になると、ムクムクと起上って、キチガイ以上の奇抜滑稽や、残忍無道をヤッツケルのだから、イヨイヨモノスゴくて面白い事になるのだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
便利!手書き漢字入力検索