...四隣寂寥(せきりょう)として草木も眠れるほどのうちに...
井上円了 「おばけの正体」
...生の孤独や寂寥や窮迫やは自殺の直接源(マヽ)因ではない...
種田山頭火 「其中日記」
...最早始めに来た時に感じたやうな「孤独」と「寂寥(せきれう)」とをかれは感じなかつた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...古来邦画家は先人の画風を追従するにとどまって新機軸を出す人は誠に寥々(りょうりょう)たる晨星(しんせい)のごときものがあった...
寺田寅彦 「知と疑い」
...例えば寂寥感とでもいった...
外村繁 「澪標」
...更に私を寂寥の深くへ沈ませた...
豊島与志雄 「或る日の対話」
...現在の自分がぽつりと置き忘れられてるような寂寥を感じ...
豊島与志雄 「立枯れ」
...二人の心の底にある寂寥の感が湧いた...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...寂寥と云おうか焦燥と云おうか...
豊島与志雄 「野ざらし」
...シカシテ遊客寥々(りょうりょう)トシテ尽日(じんじつ)舟車ノ影ヲ見ザルハ何ゾヤ...
永井荷風 「向嶋」
...今日よりまたいよいよ孤獨寂寥になつてゆく...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...寂寥の川邊支那の太公望の故事による...
萩原朔太郎 「宿命」
...これ以上に痛ましくも荒寥(こうりょう)とした展望(パノラマ)は...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...いかにも寥(さび)しい...
堀辰雄 「雉子日記」
...わが邦にはかかる無謀の励行で寂寥たる資材をますます貧乏せしむるも怪しむべし...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...かみ分けるほどの好者は寥々...
山本笑月 「明治世相百話」
...おたがい感じあっていた寂寥(せきりょう)の空虚(うつろ)が...
吉川英治 「大岡越前」
...孤の寂寥(せきりょう)をいかに楽しむか...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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