...併し此寂寞の情が無意識に大將を動かして自殺の氣分を助成したことは必ずしもないとは云はれまい...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...無爲寂寞(じやくまく)の國に孤(ひと)り立つを覺(おぼ)ゆ...
ステファンヌ・マラルメ Stephane Mallarme 上田敏訳 「エロディヤッド」
...いかに寂寞としてわが心を撲(う)ちたりしよ...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...寂寞幽僻(せきばくゆうへき)の地においてし...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...爲めに人をして寂寞を感ぜしめ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...昼間の寂寞(せきばく)...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...炎天の明(あかる)い寂寞の中(うち)に二挺(ちょう)の三味線は実によくその撥音(ばちおと)を響かした...
永井荷風 「夏の町」
...終生旅の寂寞を追究して止まなかつた...
永井壮吉 「冬日の窓」
...僕の心は寂寞としてとりとめもないむしやくしやしたものであつた...
長塚節 「開業醫」
...「寂寞(じゃくまく)の罌粟花(けし)を散らすやしきりなり...
夏目漱石 「三四郎」
...門内は人子一人なき寂寞である...
根岸正吉 「労働者大会」
...秋の部門(かど)を出て故人に逢(あ)ひぬ秋の暮秋風落寞(らくばく)...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...寂寞(せきばく)とした秋の日を一日じゅう...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...寂寞(せきばく)たるお堂で...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...突然劇(はげ)しい寂寞の感に襲われた...
室生犀星 「みずうみ」
...寂寞(せきばく)たる砂原が多かった...
柳田国男 「雪国の春」
...部屋の寂寞(しじま)を快くやぶって注(そそ)がれると...
吉川英治 「新書太閤記」
...寂寞(せきばく)としてしまった大地を嘲(あざけ)るように...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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