...メリー号がロンドンにかえってくると、これはまた見物人で、たいへんなさわぎがはじまるよ」「うん、わしのような老人は、ニュース映画と放送とでがまんしなければならないだろうが、これで、もう五年も若ければ、人をおしのけても埠頭(ふとう)へいって見るんだがなあ」ロンドン市民は、寝もやらず、ついに暁(あかつき)を舗道(ほどう)の上でむかえた者もすくなくなかった...
海野十三 「海底大陸」
...兵馬は寝もやらずに考えています...
中里介山 「大菩薩峠」
...美しいお静が寝もやらず待っているのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...寝もやらず待っていると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...寝もやらず二人の跫音(あしおと)の近づくのを待っているのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...本人はまだ寝もやらず...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ひとり寝もやらず...
吉川英治 「上杉謙信」
...寝もやらずそんな悔(く)いをくり返していたが...
吉川英治 「剣の四君子」
...ついに寝もやらずいやったか」「御評議のよい落着きを...
吉川英治 「私本太平記」
...まだ寝もやらず目をパチパチとさせていた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...守将の三九郎貞昌も、侍臣たちも、夜来寝もやらず、ひそかに彼の決死行を見送っているらしく思われた...
吉川英治 「新書太閤記」
...もちろん彦右衛門は寝もやらず自己の陣所で返辞を待っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...数日も前から、寝もやらずに、奉公の誠実(まこと)を尽して、この朝、大賓(たいひん)の為に清掃して居並んだ主君も、その家臣も、不安の底に沈んだように、色を失ってしまった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...人の眠る間(ま)も寝もやらず...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...寝もやらず一同を待っていた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...「……もし自分が悦之進の身であったら、やはり前後もなく駈け出していたにちがいない」文八は、心からかれに、同情しながら、寝もやらず、もし裏門でもほとほと叩く音がしたら、すぐ起きて行こうときき耳をたてていた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...寝もやらずにいる佐々介三郎のすがたがもう眼に見えるここちがした...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...寝もやらず、山門のまわりを巡って――すると、遽(にわか)に...
吉川英治 「宮本武蔵」
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