...ボーンと十一時を知らせる寝ぼけたような音が響いて来た...
海野十三 「疑問の金塊」
...麦僊氏が帳(カーテン)のなかから寝ぼけた顔を出して...
薄田泣菫 「茶話」
...母親は座敷の方から寝ぼけたような声で言った...
徳田秋声 「足迹」
...寝ぼけた古い記憶を蘇生せしむるために展開すべく待ち構えているだろうかと想像して独(ひと)り楽しんだ...
夏目漱石 「思い出す事など」
...今の彼女には寝ぼけたお時でさえ...
夏目漱石 「明暗」
......
野口雨情 「螢の燈台」
...」叔母さんの寝ぼけた声を脊に...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...文学史家の寝ぼけた目が...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...クラムがやるように寝ぼけたような夢見ているような様子をしてもったいぶっている人なんでしょう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...葉っぱばかりさやさや揺れているしんとした山岨(やまそば)の段々畑から派手なような寝ぼけたような歌ごえが聞えてくるというのは...
久生十蘭 「生霊」
...看視室の時計が寝ぼけたような音で午前二時を打った...
久生十蘭 「魔都」
...港の方で鳴る船の汽笛も、寝ぼけたように、ひどく、もの憂い...
火野葦平 「花と龍」
...寝ぼけたような顔をして...
堀辰雄 「旅の絵」
...伴 (寝ぼけたような顔をあげて)人見...
三好十郎 「その人を知らず」
...寝ぼけたような声でうっそりと答えた...
山本周五郎 「新潮記」
...寝ぼけたらしい声がした...
夢野久作 「難船小僧」
...こっちへ――さあさあここならいくら寝ぼけたって腰掛から落ちる心配はない」と小屋の中へ連れてきて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...わたくしは少年が寝ぼけたままわたくしの顔を見て微笑むたんびに涙ぐましい気にさへなるのであつた...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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