...首領らしい寛大さなどは少しも見る事は出来なかつた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...その友人関係でさえも同じような人のよい寛大さに基づいているらしかったので...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...人間または自然のうちに何かの寛大さを認めること...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その判事席から出す判決の寛大さがよく知られていた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「グローリア・スコット号」
...愛するものに傾倒してしまう心の寛大さを……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...今まで斉彬のその寛大さに打たれて(将曹め...
直木三十五 「南国太平記」
...不思議な寛大さを持っていたためである...
野村胡堂 「胡堂百話」
...反つて幾分の甘さと寛大さと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...現実的な寛大さで肩をそびやかす癖がある...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...子供が将来、独立人としての見識をもち、同時に、美しい寛大さと、威厳を失うことのない譲歩とを学ぶ、みなもとです...
宮本百合子 「新しい躾」
...弱点をそのままうのみにして許す寛大さと云われるようなものでない寛大さについて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ある点まではこの家と同化した生活をするような寛大さを示しているのは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自然のままに自分の寛大さを大臣に知らしめようと源氏は決めて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大臣もまたりっぱな人物でありながら大人(たいじん)らしい寛大さの欠けた性格であるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...殊に日本人は滑稽な偶然事として赦す寛大さを持って生れているのかもしれない...
横光利一 「夜の靴」
...直義からそれをいわせれば、このように味方といわず敵といわず、兄は他人にはじつにいい人だ、寛大さも、愚かといっていいほどだと、その情に添うよりは、その底なしの凡情ぶりを杞憂(きゆう)するにちがいなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...わざわざ東国の伊豆へ流してやったあの寛大さとよく似ている...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...自分の寛大さを嬉(うれ)しく思うのさ」と...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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