...退職後は海外での寓居を考えています...
...このマンションは対象外の寓居となります...
...寓居先の地域は自然豊かな場所が良いです...
...寓居用の家具を揃えるのが大変です...
...彼女は自分の中に新たな寓居を見つけたと言っていました...
...それから私の本郷の寓居(ぐうきょ)へ立ちよって...
石原純 「左千夫先生への追憶」
...米国の学校において余と同級生たりし米国人某氏が余を京都の寓居に訪うた...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...私は彼女を彼女の母とともに京都の寓居に残して箱根へ来て講演したのであります...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...私は初対面の心持で氏の寓居(ぐうきょ)を訪ねた...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...また居士の寓居に出掛けて行ったところが...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...先日も、ある年少の友人に向って言った事だが、君は君自身に、どこかいいところがあると思っているらしいが、後代にまで名が残っている人たちは、もう君くらいの年齢の頃には万巻の書を読んでいるんだ、その書だって猿飛佐助だの鼠小僧だの、または探偵小説、恋愛小説、そんなもんじゃない、その時代に於いていかなる学者も未だ読んでいないような書を万巻読んでいるんだ、その点だけで君はすでに失格だ、それから腕力だって、例外なしにずば抜けて強かった、しかも決してそれを誇示しない、君は剣道二段だそうで、酒を飲むたびに僕に腕角力(うでずもう)をいどむ癖があるけれども、あれは実にみっともない、あんな偉人なんて、あるものじゃない、名人達人というものは、たいてい非力の相をしているものだ、そうしてどこやら落ちついている、この点に於いても君は完全に失格だ、それから君は中学時代に不自然な行為をした事があるだろう、すでに失格、偉いやつはその生涯に於いて一度もそんな行為はしない、男子として、死以上の恥辱なのだ、それからまた、偉いやつは、やたらに淋しがったり泣いたりなんかしない、過剰な感傷がないのだ、平気で孤独に堪えている、君のようにお父さんからちょっと叱られたくらいでその孤独の苦しさを語り合いたいなんて、友人を訪問するような事はしない、女だって君よりは孤独に堪える力を持っている、女、三界に家なし、というじゃないか、自分がその家に生れても、いつかはお嫁に行かなければならぬのだから、父母の家も謂(い)わば寓居(ぐうきょ)だ、お嫁に行ったって、家風に合わなければ離縁される事もあるのだし、離縁されたらこいつは悲惨だ、どこにも行くところがない、離縁されなくたって、夫が死んだら、どうなるか、子供があったら、まあその子供の家にお世話になるという事になるんだろうが、これだって自分の家ではない、寓居だ、そのように三界に家なしと言われる程の女が、別にその孤独を嘆ずるわけでもなし、あくせくと針仕事やお洗濯をして、夜になると、その他人の家で、すやすやと安眠しているじゃないか、たいした度胸だ、君は女にも劣るね、人類の最下等のものだ、君だって僕だって全く同等だが、とにかく自分が、偉いやつというものと、どれほど違うかという事を、いまのこの時代に、はっきり知って置かないといけないのではなかろうかと、なぜだか、そんな気がするのだがね、などとその自称天才詩人に笑いながら忠告を試みた事もある...
太宰治 「鉄面皮」
...この藤野宅に寓居している時であった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...然れども不幸にしてその志を果さず僅(わずか)に歌麿北斎二家の詳伝を著したるのみにして千八百九十六年病みて巴里(パリー)の寓居(ぐうきょ)に歿したりき...
永井荷風 「江戸芸術論」
...この年朝日新聞記者栗島狭衣(くりしまさごろも)君牛込下宮比町(うしごめしもみやびちょう)の寓居に俳人谷活東(たにかっとう)子と携提(けいてい)して文学雑誌『伽羅文庫(きゃらぶんこ)』なるものを発行せんとするや矢来に来りて先生の新作を請へり...
永井荷風 「書かでもの記」
...現在の寓居より四五丁隔たりし松林の間なる古き邸宅なり...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...「予往歳滬江(ココウ)(上海のこと)ニ寓居(ぐうきょ)ス...
中島敦 「斗南先生」
...学校は私の家からでは大分隔つて居たので教師の寓居も遠かつた...
長塚節 「隣室の客」
...君が小田原の寓居の中に意外にもこの子を失われたので...
西田幾多郎 「我が子の死」
...私は東京阿佐ヶ谷の寓居に「鈍魚庵」という名をつけている...
火野葦平 「ゲテ魚好き」
...この町に追はれてゐる私の寓居に二ヶ月ばかり前から滞留してゐるのであつた...
牧野信一 「環魚洞風景」
...この日は他の何処へも行くことが許されなかつたので寓居で飯を済ませ...
牧野信一 「途上日記」
...このいちごの事がいつまでも忘れられぬので余は東京の寓居(ぐうきょ)に帰って来て後...
正岡子規 「くだもの」
...之(これ)が東洋に迄も名を知られた大詩人の寓居であらうとは思はれぬ程...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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