例文・使い方一覧でみる「寒々しい」の意味
スポンサーリンク...蕭々（しょしょう）・貧困・荒廃が何世紀かの渦をまく寒々しい裏町アナガアドの通りだ... 
谷譲次 「踊る地平線」
...寒々しい大統領官邸にも最上級の驚嘆を示し――番頭は上機嫌で商売なんかそっちのけだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...それこそ本当にかつてこの世に存在した最も古井戸らしい古井戸と云っても可いような寒々しい最上の客間へ連れ込んだ...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...自分は何となく寒々しい心持になって...
夏目漱石 「坑夫」
...寒々しいものを感じますよ‥‥」たか子は...
林芙美子 「或る女」
...何だか玉の井の女になったような寒々しい気になって来るけれども...
林芙美子 「新版 放浪記」
...寒々しい淋しさが身内にせまつて來た...
林芙美子 「崩浪亭主人」
...それこそは安南の国歌であったのでござります！」寒々しい広い捜査課長室...
久生十蘭 「魔都」
...寒々しい新月の光に照らされていた時計台上の首吊人の屍体なのである...
久生十蘭 「魔都」
...寒々しい光栄に曝されてゐる...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...何か寒々しい鬼氣があつた...
吉川英治 「折々の記」
...暗いなかでの掛樋（かけひ）の水音が寒々しい...
吉川英治 「私本太平記」
...それから、今までは、一部屋について、一昼夜炭何貫と、お定めがあったそうだが、火の気の倹約は、寒々しい...
吉川英治 「新書太閤記」
...寒々しい広間の中程にきちんと冷たい顔して坐っていたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...もう、おそい阪急線の車中、がらんとして、寒々しいが、居眠るにもよし、空想も気まま...
吉川英治 「随筆 新平家」
...――何たる寒々しい光景だ...
吉川英治 「平の将門」
...寒々しい枯野のなかを...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...ただ寒々しいものに城太郎の耳を通ってゆく...
吉川英治 「宮本武蔵」
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