...秋の夜などになると興味に刺激せられて容易に寐ることが出来ない...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...私はその寐台に這入る前にどちらの寐台に寐る方がえらいのかしらんと考えているうちに...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...寐るときになれば夜露にあててやるといつて軒さきに出しておく...
中勘助 「銀の匙」
...寐ることもできないし...
中勘助 「銀の匙」
...この年まで生きたでいつお暇してもええと思つていつも寐るまへにはお膝もとへお招きにあづかるやうにお願ひ申しては寐るが……」私が夜著をかけるのをみて「寒いことないかえ...
中勘助 「銀の匙」
...寐る時になつて始めて座敷へ上(あ)がつた...
夏目漱石 「それから」
...朝でも午(ひる)でも構わず寐る工夫をした...
夏目漱石 「それから」
...貴夫ももう御休みなさい」「己はまだ寐る訳に行かないよ」健三はもう一遍書斎へ入って静かな夜(よ)を一人更(ふ)かさなければならなかった...
夏目漱石 「道草」
...稚子(をさなご)のやうに成りて正雄の膝を枕にして寐る時あり...
樋口一葉 「うつせみ」
...それでは僕の寐る処がないから」とおとなしく叱られぬ...
正岡子規 「従軍紀事」
...「もう寐るのト黄な蝶もはや眠りかけて居る...
正岡子規 「蝶」
...例へば胡蝶の題にて寐る胡蝶羽に墨つけん縁の先坡仄(はそく)飛びかふて初手(しょて)の蝶々紛(まぎ)れけり嘯山(しょうざん)とやさしく美しく趣向をつけるも固(もと)より善けれど...
正岡子規 「俳諧大要」
...乞食して軒の下に寐るとも折檻せられて庭の隅に夜を明したるを思へば物の數ならず...
正岡子規 「花枕」
...寐るべき時は來りたり...
正岡子規 「花枕」
...左向になりては頭を蒲団の上にすりつくるやうにして寐るのみにて...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...室に帰って寐ると...
正岡子規 「病」
...人は晩酌でもして愉快に翌朝まで寐るのであらう...
森鴎外 「追儺」
...君はまだ夜寐る悪癖が已まないな...
森鴎外 「追儺」
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