...もう一度十返舎一九の「富嶽百景」を見に行こう、と家斉は隣にいた側室に言った...
...富嶽(ふがく)も今は余のものならで...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...所收――「思ひ出」「ダス・ゲマイネ」「二十世紀旗手」「新樹の言葉」「富嶽百景」「餘瀝 近事片々」「思ひ出」けふまで創作集が五册出てゐるから...
太宰治 「『思ひ出』序」
...「富嶽百景」「富嶽百景」は...
太宰治 「『思ひ出』序」
...その一枚摺錦絵(にしきえ)は富嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)...
永井荷風 「江戸芸術論」
...富嶽三十六景と諸国滝巡りとはその設色の布局と相俟(あいま)つて北斎をして不朽ならしむる傑作品なれども...
永井荷風 「江戸芸術論」
...即ち北斎が富嶽三十六景においてなせしが如く北寿もまた全画面の彩色中(さいしきちゅう)その根調(こんちょう)となるべき一色(いっしょく)を選びて常にこれによつて諧音的の効果を奏せんとする苦心を示したり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...されば北斎が彩色(さいしき)板画の手腕を見んと欲すれば富嶽三十六景...
永井荷風 「江戸芸術論」
...文政六年年(とし)六十余に至り初めて富嶽三十六景図の新機軸を出(いだ)せり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...富嶽三十六景中今(いま)試みに江戸日本橋の一図を採りてこの種類の板画全般を想像せしめんとす...
永井荷風 「江戸芸術論」
...文政年間葛飾北斎(かつしかほくさい)『富嶽三十六景』の錦絵(にしきえ)を描(えが)くや...
永井荷風 「日和下駄」
...われらは世人のこの首都と富嶽との関係を軽視せざらん事を希(こいねご)うて止(や)まない...
永井荷風 「日和下駄」
...空地は崖に臨み赤坂の人家を隔てて山王氷川両社の森と相対し樹間遥に四谷見附の老松を望み又遠く雲表に富嶽を仰ぐべし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...頭は白髪を戴いて冬の富嶽の様だが...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...中央には富嶽の麗(うる)わしい姿を中心に山脈が相(あい)連り...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...彼れが富嶽の詩神を思ふの文は愈(いよ/\)奇也...
山路愛山 「唯心的、凡神的傾向に就て(承前)」
...眉に迫るほど間近な富嶽(ふがく)は...
吉川英治 「新書太閤記」
...ついぞ富嶽(ふがく)の秀麗(しゅうれい)は仰いでいない...
吉川英治 「新書太閤記」
...前に、富嶽を仰ぎ、うしろに湖を見る落葉松林(からまつばやし)の中にすべて新しい木口の宿殿が建てられてあった...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索