...併し山の中に來て見れば自然は餘りに問題に富み...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...既に成語に富みたる自國詩文の技巧の爲め...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...身体(からだ)は鯨骨(くじらぼね)の様にしなやかで弾力に富み...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...あしきともがらわれは彼等よりも強しとおもへど彼等はわれよりも多弁にして暗示に富みたる眼と...
高村光太郎 「智恵子抄」
...雄渾(ゆうこん)な構想に加えるに緻密(ちみつ)な工匠的の美意識に富み...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...年一年と工夫に富み...
太宰治 「津軽」
...いずれにしてもこの家が富み栄えていた時分に...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...凡(すべ)て溝渠(こうきょ)運河の眺望の最も変化に富みかつ活気を帯びる処は...
永井荷風 「日和下駄」
...時の人は「力に富み...
野村胡堂 「楽聖物語」
...その最も趣味に富み字句しまりをる点において...
正岡子規 「人々に答ふ」
...その女富み栄え衆人に愛され為(な)すところ成就せざるなしと...
南方熊楠 「十二支考」
...美しく・富み・尊く・特に博識でいながら・若死することを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...釉(くすり)の流し方変化に富みいずれも卓越する...
柳宗悦 「工藝の道」
...綾を織って追い追いに家富み...
柳田國男 「日本の伝説」
...いま富み栄えている者よりも...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...経験に富み、老巧にして円滑、才気縦横、大胆不敵といった人材でなければならない...
山本周五郎 「半之助祝言」
...奴らは詐術(さじゅつ)に富み...
吉川英治 「三国志」
...山海の産物に富み...
吉川英治 「新書太閤記」
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