...寃罪(えんざい)に伏した事になるのだから...
芥川龍之介 「創作」
...しかもベルナルドオこれを寃(ぬれぎぬ)とすること能はざるが常なりき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...二人が共謀して校長排斥を企ててゐるといふ寃罪(ゑんざい)を被(かうむ)つたこと...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...現(げん)に俺の母親(おふくろ)などは寃(むじつ)の咎(とが)で殺された...
内田魯庵 「犬物語」
...四年ぶりにようやく寃罪がはれて釈放されたが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...五百年歓喜の寃家(えんか)に逢い...
田中貢太郎 「牡丹燈記」
...そして此一文を書いて寃を漉ぐ機会を偶然にも与へて下すつたあなたには一片感謝の念が無いではありません...
土井晩翠 「漱石さんのロンドンにおけるエピソード」
...さりとは學士(がくし)さま寃罪(ゑんざい)の訴(うつた)へどころもなし...
樋口一葉 「經つくゑ」
...婦人のために寃枉(えんおう)を訴えけるに...
福田英子 「妾の半生涯」
...意外にも奇怪千万(せんばん)なる寃罪(えんざい)の因となりて...
福田英子 「妾の半生涯」
...なお彼らが想像せる寃罪(えんざい)には心付くべくもあらずして...
福田英子 「妾の半生涯」
...(柳原紀光の閉自語)昔し稚兒が寃死した室らしい...
南方熊楠 「人柱の話」
...寃(えん)もまた甚(はなはだ)しいと思ったのである...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...これぞ余が寃罪を身に負ひて...
森鴎外 「舞姫」
...(笑聲)どういふ譯で井上秀子女史だけ贔負をするのか――井上さんが非常に美人ででもあつたら寃罪を受けるところなんです...
吉川英治 「折々の記」
...――またそれは林冲が奉行白洲(しらす)で訴えた寃罪(むじつ)のさけびとも合致していた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...たとえ寃罪(むじつ)の証拠証人をならべ得ても...
吉川英治 「新・水滸伝」
...大兄が祖先の寃(えん)を明らかになさろうとする点は充分にわかるが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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